「おすそ分け」を始めた私が得た「思わぬ副産物」 物のやり取りがお互いの「空気」を変化させる

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ところが。

これが現実に実行しようとすると、もうまったくイージーなことでもなんでもなかったのであった。

でもそれだけの、いやそれ以上の価値があった。頑張ってやってよかったのだ。というか、やってなかったら今の私の人生はどうなっていたかと思うとぞっとするほどである。

収納も冷蔵庫もないわが家で起こったこと

ということで、今回はそのイージーではなかったわが貴重な経験について書こうと思う。

まず前提として、私が置かれた状況を説明しておく。

収納のない家に引っ越したが故のわが「超断捨離」は、無事に引っ越しを済ませたことで一段落……するはずだった。だって当然そうでしょう! あれほどの徹底したモノ減らしを決死の覚悟で断行したのだ。もはや逆さに振っても鼻血も出ない。これ以上モノを減らしたら生存に影響が出るよ!

ところが驚いたことに、これがまったくそうじゃなかったのである。

「あふれたものをなんとか処分しなくちゃいけない」という状態は、引っ越し後も延々と続くことになったのだ。

理由は単純で、収納がないということは、少しでもモノが増えればたちまちその「増えたもの」が床の上に散乱するということでありまして、ちょっと油断していると、ワンルームのわが家はたちまちゴミ屋敷への第一歩を踏み出し始めるのであった。

さすがのズボラな私もそのような状態に目をつぶることは難しく、となれば、増えたものは直ちに「なんとかしてどこか余所へ行っていただかなければならない」のであった。

で、これもこうなってみて初めてわかったんだが、人というものは生きている限り、どう頑張ってもなんだかんだと身の回りにモノが増えていくのである。

無駄なものを買うことはなくとも、いただき物をすることもある。まとめて買った野菜が食べきれず蓄積する事態も生じる。わが家には冷蔵庫がないことも大きかった。

普通なら、余分に買ったものや大量にいただいたものは「とりあえず冷蔵庫」という最強の解決策でなんとかなるんでしょうが、わが家ではそうはいかぬ。ボーッとしていると腐らせてしまうことになる。

つまりはですね、わが家にやってきたものは、ラグビーのボールのように瞬時にして誰かにパスしないと、わが家はたちまち腐ったゴミ屋敷になってしまうという、非常にシビアな環境に身を置くことになったのだ。

そのような悲劇に陥らないためには、是が非でもあふれたものの行き先を確保しなければならないのであった。

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