イェール大卒の医師が明かす「脳疲労」の正体

日本人を苦しめる「べき思考」という現代病

猛スピードのジェット機でレールの上を走っているような現代人の生活は、知らぬ間に脳を疲れさせています(写真:rainmaker/PIXTA)
私たちの多くは、「こうあるべきだ」という思いにとらわれて、つねに効率を追い求め、忙しい日々を送っている。では、なぜ私たちは人生に充実感を感じられないのだろうか。そのような生活から得られたものは、私たちを幸福にしているのだろうか。
4000万人ものSNSフォロワーを誇る作家、ポッドキャスターのジェイ・シェティは、僧侶となるべく修行を重ねた経験をもとに、自分らしく生きるためのメソッドを紹介し、世界中から熱狂的な支持を得ている。
世界30カ国以上で刊行され、ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー1位ともなり、8月に日本語版が刊行されたシェティの著書、『モンク思考』。
今回、本書でも取り上げられるマインドフルネスの持つ驚くべき力について、脳科学者で精神科医の久賀谷亮氏が解き明かす。

疲れがとれないのは「脳疲労」が原因

身体を休めても疲れがとれずに残っていたり、集中力が落ちたりする場合は、脳疲労が関係していると考えられます。

『モンク思考:自分に集中する技術』特設サイトはこちら(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

脳は臓器です。筋肉と同じですから、脳の疲労は、体の疲労と比較することができます。たとえば、長時間コンピューターを使っていても、脳は疲れに気づかず、私たちもそれを感じません。でも実は、90分間コンピューターを使うことは、踏み台昇降を100回やるのと同じ疲労度なのです。

脳疲労が起きると、眠れなくなったり、ぼーっとしたりといった症状が表れ、パフォーマンスが落ちてしまいます。集中力に欠け、普段は何も考えずにやれていた車庫入れで車をぶつけてしまったり、部屋の中でテーブルに体を当ててしまうというようなことが起きます。

アメリカのオリンピック選手などは、こういったことを知っていて、トレーニングの前にはコンピューターや携帯電話を使わないようにしています。

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