ディズニーシー、開業までの苦闘と20年の歩み 当初は海ではなくスタジオパークの計画だった

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パーク内の限定グッズも重要だった。例えば、ショップ「マクダックス・デパートメントストア」はニューヨークの街中のデパートがコンセプトだ。自由の女神像のデザインを取り入れるなど、ニューヨークをイメージさせる商品を並べた。熱心なファンが何度も訪れるように、季節ごとの限定商品も積極的に投入した。

オリジナルキャラクター「ダッフィー」はアメリカのディズニーパークで販売されていた「ディズニーベア」がルーツ。ミニーがミッキーのために作ったテディベアというストーリーがあるため、イベントでも、全力で手を振るミッキーたちより控えめなアクションになっている(写真:尾形文繁)

中でも、オリジナルキャラクター「ダッフィー」はファンが見出したヒットだ。初登場は2004年(当初はディズニーベアとして登場)だが、2008年のクリスマスシーズンに突如、ぬいぐるみを持ち歩く若い女性が急増する。

パーク内での持ち歩きが増えてゲストの目を引き、さらに人気が出るという循環が生まれた。ダッフィーはシーを代表するキャラクターに成長し、シェリーメイなど「ダッフィー&フレンズ」の仲間も多く誕生している。

「ソアリン」に隠された狙い

一方で、パーク施設も投資・拡充を続けてきた。開業5年目以降は子供から年配のゲストも楽しめるアトラクションの導入を進めている。2009年にはタートルトーク、10周年となる2011年にはファンタズミック!をはじめ複数のエンタメ施設を導入した。

2019年に登場したライドシアター「ソアリン」は、単にアトラクションの人気を狙ったものではない。パークの北側に設置することで、南側に集中しがちなゲストを分散させる狙いがあったのだ。

実際、導入後はエントランスからゲストが南北に均等に分かれるようになっていく。ランドと同様、混雑の緩和はつねに最優先課題の1つだった。

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