日本に多い「意見の違う相手を攻撃する人」の特徴 いつから私達は他者を思いやれなくなったのか
もともと日本人は、地域の共同体や職場などお互いに知っている人間でつくったルールの中で生活してきました。特定のピアグループ(社会的立場・境遇などがほぼ同じ人たちで構成されるグループ)内においては意思決定や合意形成を行う際、少数意見を言う人たちに対して、プレッシャーをかけて多数派の意見に合わせるように誘導するという同調圧力が働いていました。
社会全体が右肩上がりだった時代は、自分たちにしか通用しないルールを設けて、社内の意見を1つの方向性に統一させるという方針でも通用していましたが、平成・令和になるとそのような会社は時代の変化に対応できなくなり、倒産したり、吸収合併されたりしています。
コミュニケーションを避ける人が増えた背景
これからの時代は、好むと好まざるとにかかわらず、自分たちのルールを守っていくだけではやっていけないのです。価値観を多様化させ、時代の変化に対応していかなければ、すぐにそっぽを向かれてしまいます。
自分と価値観や考え方が合う人間だけを大切にして、そこから外れた人のことは排除していじめるというのは、まさに他者に思いを馳せられない人がすることで、これからの時代には到底許されることではありません。
前述したように、今の時代は他者と議論してお互いに理解を深めようという人は減っています。別の言い方をすると、他者とのコミュニケーションを回避する傾向にあるといっていいでしょう。コミュニケーション回避の別の要因として、私は、幼少期の遊びの変化が影響しているのではないかと考えています。
私が子どもの頃(1960年代)は、地域の子どもたちと一緒になってよく外遊びをしました。小学校低学年の子から中学生くらいまでと、遊び仲間の年齢も違えば家庭環境もさまざまでした。威張っている子もいれば、気の弱い子もいました。
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