真似るな危険!13年ぶりの「HERO続編」 知られざる、リバイバルドラマの超巨大リスク

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リバイバルドラマの成功例といえば、「白い巨塔」(フジテレビ系)が真っ先に思い浮かびます。「白い巨塔」は、同局で1978年に初放送されましたが、25年後、まったく新しいキャスト、時代設定でリメイクし、2003年度版は大ヒット。最終回には視聴率32.1%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録しました。しかし、この「白い巨塔」の成功は例外中の例外で、実は、“リバイバル”をヒットさせるのは新作を作るよりも難しいのです。

今シーズンの「若者たち2014」(フジテレビ系)の結果がその難しさを物語っています。普遍的な物語を根幹にしながらも、放送時の時代性をうまく取り込まないと見てもらえないためです。

一方、リバイバルと違って、“続編”はすぐに制作すれば、当たる確率はグンと高くなります。1年後であれば時代はズレないし、毎年、制作しつづければ、視聴者とともに育つことができるからです。「相棒」(テレビ朝日)がその模範例です。

ところが、この続編も、早く放送しないと、囲い込んだ視聴者を失うリスクが高くなります。視聴者の進化度合いに合わせるのが年々、難しくなるからです。「HERO」同様、“リバイバル続編”となった「ショムニ2013」(フジテレビ系、1998年初放送、2013年に続編放送)の結果を見れば明らか。こうした中、13年ぶりに放送された「HERO」が20%前後の視聴率を達成しているのは、奇跡としか言いようがありません。

米国では、「リバイバル=ハイリスク」が常識

アメリカのテレビ局では、リバイバルもリバイバル続編も、新作よりもリスクが高すぎるため制作されません。「続編は翌年に放送する」が鉄則。1回のヒットを最大限に“引き延ばす”戦略がとられます。 

たとえば、人気サスペンスドラマ「NCIS ~ネイビー犯罪捜査班」(米CBS)は、2003年以降、毎年続編が作られ、現在シーズン11。1990年に始まった「LAW & ORDER」(米NBC)は、その後シーズン20まで毎年、制作されました。一度囲い込んだ顧客は、顧客が飽きるまで離しません。

それに比べ、「HERO」はとにかくもったいない。もし2002年に放送されていたら、視聴率は軽く30%を超えていたでしょう。

同じことが「半沢直樹」(TBS系)の続編にも言えて、今年放送されていれば、軽く30%超えだったはず。原作が目の前にあるだけに、視聴者も待ち望んでいたはずです。

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