真似るな危険!13年ぶりの「HERO続編」

知られざる、リバイバルドラマの超巨大リスク

「会社が『原点に戻れ!』『リバイバルだ!』と言い始めたらそうとうヤバいよな」

「それって新しいアイデアがないってことだろ?」

「雑誌が廃刊する直前とかによく言われたな。『原点に戻れ』って」

クリエーティブ産業で働く人たちの間では、「HERO」(フジテレビ系)の視聴率の話で持ち切り。ヒット商品のリバイバルは、テレビ業界だけかと思ったら、ゲームでも、映画でも、成熟産業であれば、どこでも同じような傾向が見られるそうです。ところが、商品でも番組でも、リバイバルというのは、リスクをヘッジしているようで、実はリスクが高くなっていることをご存じでしょうか。

「HERO」も危ないところだった?

「HERO」は、2001年に平均視聴率30%超を記録した番組の続編ということで大きな注目を集めましたが、視聴率は現在のところ20%前後で推移しています。「HERO」がかつてのような視聴率を獲得していないのは、前作から13年間も空いてしまったことが大きいと思います。

あれ、こんなドラマだったっけ?

初回を見て、そう思った人は多いはず。登場人物は少し変わりましたが、話の展開は基本的に同じ。テーマソングもカメラのアングルも演出も、まったく変わっていないように見えます。そう。きっと“原点に戻って”制作したのです。

しかし、何でしょう、この違和感は。13年も経って、自分も世の中もすっかり変わっているのに、このドラマだけ時間が止まったままのように見える。13年前、この番組の“新しさ”が好きで見ていた筆者は、今回の初回放送にかつての“新しさ”を見いだせず、早くも2回目の放送で感情移入できなくなっていました。

一方、歌舞伎やミュージカルファンのように、作品のフォーマットがずっと変わらないことを好むファンもいます。現在、「HERO」を視聴し続けている人たちは、同じ出演者、同じ演出でディテールが少し違うというのを心地よいと感じる視聴者なのでしょう。が、通常、こうしたコアファンは、マス層にはなりえませんから、20%もの視聴率を達成しているのは奇跡的です。

過去のヒット作品を再び放送する方法には、すでに獲得した視聴者に向けて制作する“続編”と、新しい視聴者に向けて制作する“リバイバル”がありますが、「HERO」はその中間ともいえる“リバイバル続編”。

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