「娘の相手は絶対医者」婚活に前のめりな親の意地

コロナ禍子どもの将来を心配する親たちの婚活

コロナ禍で子どもの婚活に真剣な親が目立つようになっている(写真:metamorworks/PIXTA )

結婚相談所の経営者として婚活現場の第一線に立つ筆者が、急激に変わっている日本の婚活事情について解説する本連載。今回のテーマは、コロナ禍で急増する、親からの結婚相談について取り上げます。これまで娘の好きなようにさせていた親たちですが、娘が30代後半になり、親自身は60代、70代になり将来の不安が急に押し寄せてきたようです。

自分がコロナに感染したらこの子はどうなる?

近頃、結婚相談所では親御さんからの問い合わせ、特に娘さんに関する問い合わせが目立つようになりました。コロナ以前も親御さんからの相談はありましたが、「20代の娘を若いうちに医者と結婚させたい」といった一部の層に限られていました。今、増えているのは、30~40代の娘さんに関する相談です。

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背景には、長引くコロナ禍による不況の影響があると見られます。2020年は、約3割の人の年収が減少したというデータがあります。相談に来る方の娘さんも、コロナで職を失った、非正規雇用で収入が下がった、あるいはもともと収入が低い、不安定というケースが多い。

現状は、親御さんが全額ではないにしろ経済的に面倒をみてあげているけれども、10年、20年後はどうなるかわからない。ましてやコロナ禍。「自分がコロナに感染したらこの子はどうなるのだろう」「自分が死んだらこの子は食べていけるのだろうか」と不安が募り、「結婚して生活を安定させてほしい」と考えているようです。

では、娘さん本人たちに結婚する気があるのかと言ったら、実はそうでもありません。婚活アプリを使って、たまに男性と会って遊ぶことはあっても、実際に結婚には結びつかない。だからといって「結婚できない、どうしよう」と焦っている様子は特に見られません。

都内の場合は家賃が高いですし、一人暮らしは防犯面でも心配があるので、親と同居しているという女性は少なくありません。そうすると家事も親まかせ。居心地がいいから、あえて結婚する必要性を感じないのです。昭和のように「成人したら結婚」という意識も薄れてきているので、世間体を気にするということもない。「結婚して子どもを産むのは面倒くさい」と話す女性もいます。

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