「娘の相手は絶対医者」婚活に前のめりな親の意地 コロナ禍子どもの将来を心配する親たちの婚活

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本人は乗り気でないまま、親御さんが「結婚させたい」と会費を払って弊社のカウンセリングに来たため、結局、話がこじれて私の目の前で親子げんかを始めることもあります。「ママ、私そんなこと言ってないよね?」と、20~30分けんかが続き、手をつけられなくなることもあります。

私は「お嬢さんが結婚する気がないのであれば、私どもでお世話をするのは難しいですね。いったんお引き取りいただいて、お家でもう一度よく話し合ってください」とはっきり伝えています。その後、本人がやる気になって戻ってくる場合もありますし、戻ってこない場合もあります。

あまりの失礼な態度に父親が「喝」

婚活で苦戦している30代後半の恵子さん(仮名)もその1人。口では「結婚したい」と言っていたけれども、実際は父親が「結婚してくれ」と言うから、「仕方なく来た」ということだったようです。婚活を始めると案の定、「この人は嫌、あの人も嫌」と言って進みません。ちなみに会費を払っているのは父親です。

本人だけでは埒(らち)が明かないので、父親を隣にお呼びして、恵子さんのカウンセリングの様子を見ていただきました。「この男性どうですか?」と順番にプロフィールを見せていく。本人はいつもの調子で「こんな人、嫌」「この人は○○だから嫌」「○○会社に勤めてるなんて嫌」と文句しか言わない。父親は苦い顔をしていましたが、その場では何も言わず帰りました。

その後、恵子さん本人から電話がかかってきました。「さっきはすみませんでした。うちに帰ったらお父さんに『あの態度はなんなんだ、お前は何様だ』と怒られました」と言っていました。

婚活というステージに立つ以前に、大人としての最低限の常識レベル、マナーがまだ備わっていない30代、40代はたくさんいます。生活は親が面倒を見てくれているので、本気で社会と向き合い、揉まれる機会がなく、成長しきっていないのかもしれません。

父親が医者の早紀さん(仮名)。自身は医局で働いています。30代後半になり、母親が「医者と結婚させたい」と相談に来ました。病院で働いていれば医者と結婚できると思っていたようですが、そううまくはいきませんでした。

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