「娘の相手は絶対医者」婚活に前のめりな親の意地 コロナ禍子どもの将来を心配する親たちの婚活

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母親は医者の妻として、年収何千万円の専業主婦生活を送ってきましたから、娘も医者と結婚させて同じ生活をさせたいと考えています。だから、年収500万~600万円の会社員との結婚は視野に入っていませんし、早紀さん自身もそんな生活は考えられない。

ちなみに、早紀さん自身の年収は300万円台。しかし、彼女は親が所有するマンションに住み、生活費も親にサポートしてもらい、給料はすべてお小遣いとして自由に使っていました。就職後も自分の収入以上の生活をしていたのです。

 孫も医者にしたいから、器用な男性がいい

そんな母子ですから、お見合い相手に望む条件もレベルがかなり高い。「お医者さん以外にも目を向けてみませんか?」と提案しましたが、その場合のバックグラウンドについても、「相手の両親も大卒じゃなきゃだめ、兄弟も大卒じゃなきゃだめ」とかなり厳しめです。

同世代の30〜40代の相手を探そうとすると、相手の親は60後半~70代になります。その世代の大学進学率は今ほど高くありません。地方出身者や女性になるとさらに低い。

ですから、「両親とも大卒」を条件にすると、合う人は限られます。その少ない対象者から、40代目前の早紀さんを選ぶ人は、年齢が若いほど好まれる婚活市場でははっきり言ってほぼいません。そのことがお母様にはわからない。受け入れられないのです。

こうなると、「大卒はせめてお父さんだけでいいのではないでしょうか」と説得しなければ、婚活は成功しません。「最初は同じような条件を挙げていたけれど、実際には違う男性と結婚して幸せになっている女性もたくさんいますよ」と過去の事例を挙げたり、「親の学歴を問わなければ対象者は○○人に増えます」と具体的に数値を提示して説明します。

学歴だけならまだしも、「孫も医者にしたい。将来オペをすることを考えたら、視力がよくて器用な男性でないとダメ。見た目もかっこよくないと」と、まだお見合い相手すら見つかっていないのに、孫への遺伝のことまで心配するケースもあります。

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