スラックスがダサい男と着こなす男の決定的な差 ノージャケット姿をパリッと見せるパンツの工夫

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細身がお好みならば、股上が浅すぎないノータックのスラックスを、吊るすようにはきこなしましょう。もしくはチノパンも選択肢に挙がります。はきこなしの方針は、スラックスとチノパンで変わります。

センタープレスを活かすスラックスに適度な余裕が求められることは前述しましたが、コットン生地のチノパンでは、素材特有の余計なシワを消すため、ピタッとフィットさせたはきこなしがキレイに見えます。

ただここで問題は、財布やスマホの膨らみです。ピタッとしたチノパンのポケットに財布やスマホを入れることで、ボコッとした膨らみが、清潔感を損なう生活感につながります。そのため財布やスマホを考慮し、チノパンの場合、サマージャケットのコーディネートが好ましいでしょう。

一方、上着を避けるならば、スラックスを選びたいところです。ただスラックスと言っても、天然素材ウールのみならず、化学繊維のポリエステルも選択肢に挙がります。

消えないセンタープレスをもつサマースラックス

センタープレスが形状記憶化された化学繊維のスラックス

ここ数年増えている化学繊維に機能を付したスラックス。形状記憶化されたセンタープレスが付いている型も登場していて、今、注目を集めています。

ビジネスのみならず休日の私服でもよく見かけるため、紳士服量販店であっても、カッチリした型からカジュアルな型まで、幅広く扱っています。このとき、ビジネス用途で選ぶ基準は「ニーライニング」と呼ばれる膝裏地の有無なのです。

ジャケットに裏地が付いているように、スラックスのような薄手のパンツには裏地が付いています。夏用であっても、膝裏のみツルっとした生地が裏から当ててありますが、これは膝が出ることを防ぐ目的で付いているものです。また足を曲げた際、表地に余計なシワが付きづらいのです。カジュアルスラックスの場合、ニーライニングが付いていません。

表からは確認できませんので、必ずパンツの膝裏をチェックしてみてください。スラックス見えするパンツが、必ずしもビジネスシーンに合う訳ではありません。同じように見えるパンツであっても、印象に差がつく理由は「目に見えない部分に生じる違い」です。

パンツの素材や型紙を見極めることで、「はき位置の調整」をしましょう。また機能素材のサマースラックスを合わせる際は、ニーライニングの確認をお忘れなく。

森井 良行 ビジネスマンのためのスタイリスト

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もりい よしゆき / Yoshiyuki Morii

その違和感を、言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)など5冊。MENSA会員。

公式サイト「エレカジ」(https://www.elegant-casual.com/cases)では、80件を超えるコーディネート事例を公開。

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