上司が「やるやる詐欺」、所属部門もジリ貧に 転職、残る、MBA・・・ベストな選択とは?

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このように、サラリーマンであれば必ず「上司を動かすリーダーシップ」が求められますが、多くのケースで双方に問題があったりします。すなわち、部下は視点が狭く、自分の業務の細かい議論や延長線上の議論しかできず、上司や会社を動かすという視点を持たず、同じことを繰り返す。

その一方で、上司は求めている仕事の成果やタスクを明確に伝達することができない、全体感を伝えることができないので部下の視点が広がらない、ケチをつけるだけで代替案を提供しない、実行の意思がそもそもない、といったパターンです。

K.Yさんのケースは、そんな的外れな議論をしているわけではないものの、上司が動かないというパターンだと思いますので、ここではその前提、つまりまっとうなことをしているが、上司の側に問題があるというケースだと仮定します。

また、もうひとつの確認ですが、「中小企業」と書かれていますが、上司たる担当役員を飛ばして改革推進派の社長と直接コミュニケーションを取れる環境にはない、ということでよろしいでしょうか。

動かない上司を動かすサラリーマンサバイバル術のひとつとして、外堀を埋める方法、すなわち上司のさらに上に行く、または他部署のコンセンサスを得て上司を包囲する、などいろいろな方法論がありますが、中小企業なのに縦のコミュニケーションを阻害するような厚い階層が出来上がってしまっている。そんな危険な兆候が垣間見えて、過去に何度かトライしたが変わりそうにない、という状況なのか。

もしこれらがそうでないなら、現在の状況を作り出している原因の少なくとも一部はご自身にあるということですから、まずは「打てる手を打ち尽くす」のが最優先事項だと思います。

ご自身として、そして客観的に見ても、やるべきことをやり尽くしたという感触を持たないまま、たとえば「転職」をすると、どうしても「逃げ」になります。その結果、容易な選択を自分に許してしまうという意味で「逃げ癖」「負け癖」がついてしまうので、気をつけるべきです。

自分に問題があれば改める

本題に入る前に、長々とご質問の背景を確認しましたが、「現在の問題の根源がどこにあるのか」は選択肢を検討するうえで非常に重要であるため、あえて確認させていただきました。

当然、問題の根源が自分にある場合は、今後の選択肢が「転職」であったとしても、まずは仕事のやり方やスタンスを改め、やるべきことをやり尽くして、しかるべき結果を出す必要があります。

そうではなく、上司やいかんともしがたい環境が原因の場合は、「転職」などで環境を変えるという選択肢が視野に入ってきます。後者を「逃げ」と考える人もいますが、ある程度まで経験を積み、なおかつやるべきことをやり尽くした中で、周りの状況がいつまでも変わらないのならば、どこかで線を引かなくてはいけません。私は必ずしもそれが「逃げ」とは思いません。

が、一方でこの線引きのタイミングは非常に重要です。早すぎても遅すぎても、それぞれ「逃げ」「手遅れ」という意味でダメだと思います。

さて、ご自身としてはやるだけやったけれども、上司や会社のカルチャーに問題がある、と仮定して、3つの選択肢を検討します。

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