前回(フランス人が日本に戻って心底感じた「自由」)とは真逆の厳しい日本への帰国となりました。私がフランスから戻ったのは、東京オリンピックが始まる2週間前でした。
今回は、前回とは対照的に、検疫がとても厳しかったです。飛行機から出てきた瞬間から、私は管理されていました。まず、唾液による新型コロナウィルスの検査を行い、スマホやiPadなどに3種類のアプリケーションをインストールしなければなりませんでした。その際に、多くのスタッフの助けを借りましたが、彼らは非常に親切で丁寧でした。
水際対策は以前より厳しくなっている
「隔離期間」とされる14日間も、何度もチェックがありました。位置情報システムを利用した場所の確認や健康状態を確認するためのメール、そして連日のビデオ通話…。1日に何回も私がどこにいるか確認をされました。今どこにいるのか、とスマホに通知が来た際には、「ここにいます」というボタンを押さなければなりませんでした。
私の日本の友人たちは皆、この厳しい対策を聞いてとても安心しているようですが(前より政府が対策に真剣に取り組んでいると捉えているようです)、私にとっては大きなストレスだったと言わざるをえません。なにせ私はすでに2回のワクチンを終えているのですから……。
さて、私が日本に住んでからかなり長くなりますが、実は日本で夏を過ごすのは、NHKでフランス語のプレゼンターとして日本に移住してから今回が2回目でした。初めて過ごした時、あまりの暑さと湿度の高さに参ってしまい、それから日本では二度と夏を過ごすまい、と思っていたのです。しかし、今回は東京オリンピック関係の仕事があったため、来日せざるをえなかったのです。
私が日本に到着して間もなく、緊急事態宣言が決定されました。バーやレストランでは酒類の提供が禁止され、閉店するお店も増える中、街はとても静かになりました。前回の来日時には、すべての店が開いていて活気に満ちていることにとても驚きましたが、今回は全く違います(GoToキャンペーンにも驚かされました)。
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