政府に「試されている」フランス人の戸惑いと憂鬱 突然の「衛生パス」導入に国民は揺れている

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フランスでは5月19日以降、テラスでの飲食が「解禁」された(写真:Nathan Laine/Bloomberg)

パリが復活し、活気を取り戻しています。5月19日以降、テラスを含めたカフェやレストランの営業が再開し、パリはそのエネルギー、美しさ、文化を取り戻しました。

テラスの再開は、三度目のロックダウンの後、最も期待されていたことでした。18歳以上のフランス人の45%は、新型コロナウイルスに関するさまざまな行動規制解除の中で、「買い物に行く」より、「バーやカフェ、レストランのテラスに行く」ことを最も楽しみにしていることにあげていました。

「テラス席」に座りたかった!

フランス、特にパリの大きな特徴の1つはカフェテラスです。2020年10月以降、新型コロナの影響で、すべてのカフェレストランが閉鎖を余儀なくされました。こうした中、人々は外に出て食事をしたり、友人とおしゃべりをしたり、同僚とランチをしたりすることができなくなり、もどかしい思いをしていました。

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しかし、何よりも恋しいのは、テラス席に座ることでした。コーヒーを飲んだり、打ち合わせをしたり、一息ついたり、通りを眺めたり、「パッサント」(歩く人)を眺めたり、太陽を楽しんだり。テラスはパリの人々にとって当たり前のもので、そこに座っているだけで自由な感じがするのです。これはフランス人にとって、ある意味「生きるという芸術」の一部なわけです。

人々は通常、テラスに座ってリラックスしたり、パートナーや友人と時間を過ごしたりします。人によっては、新しい人との出会いや、社会的な輪を広げるために利用することもあります。

テラスは、閉鎖的な空間とは異なり、人々が自由に自分を表現できる場所でもあります。レストランの中では、声を出すのは難しいものです。テラスでは、身振り手振りを交えながら、時には大きな声で自分を表現することができるのです。

このほかにも、さまざまな制限が解除されています。その1つがマスクの着用。公式に認められる前から、パリの街ではマスクを外す人が目立つようになっていました。フランス人にとって不慣れなマスクをすることは大変苦痛でした(マスクをしないと135ユーロの罰金というのも……)。ただし、公共交通機関、店、美術館、映画館などではまだ義務付けられており、多くのフランス人もこれには従っています。

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