破壊的イノベーションと「共感力」の意外な関係 デザイン思考で新しい市場を創るロジックとは
センスやスキルなど「感覚的資産」を数値化する特許技術を生みだした起業家がこのたび、初の著書となる『破壊的イノベーションの起こし方』を上梓した。入山章栄、一條和生、山本康正、松尾豊、竹中平蔵のそうそうたる各氏も薦める本書より、破壊的イノベーションにとってなぜ共感力が重要となるのかを、抜粋・編集してお届けする。
デザイン思考とは何か
「デザイン思考」という言葉を検索すると、Wikipediaには「デザイナーがデザインを行う過程で用いる特有の認知的活動を指す言葉」と書かれている。これだけを読んで、何を言っているのか、イメージが湧く方は少ないのではないだろうか。
むしろ「デザイナーの考え方をビジネスに応用した思考法」と言ったほうがわかりやすいかもしれない。
デザイナーは、どんな世界観を表現したいのか、その「目的」を明確にせずにいきなり創作活動を始めるわけではない。「目的」がまずあり、それをうまく世の中に伝えるための「手段」として、さまざまな作品を創っていく、いわゆる「目的からの逆算思考」の考え方である。
この逆算思考をビジネス、とりわけビジネスアイデア創出に転用していこうというのがデザイン思考の考え方だ。
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