爆笑! 世界で通じる「描写力」(実践編) 固定概念を捨てて、ワイルドに想像せよ?!
教え子B:そう言えば、この間、水玉がぎっしり敷き詰めてあるネイルをしている同僚を見たんですけど、これ、「トンボの目」みたいだな、ってひそかに思っていました。「仮面ライダーの目」にも見えたし。
狩野:あはは、それ、面白い。Bくん、うまい、うまい。それから、ネイル以外にも、雲でも訓練できるよ。
教え子A:雲を見て、何に見えるか考える、というやり方ですか。
狩野:そう。オーソドックスな方法だけど、なかなか力がつくの。じゃあ、皆で外の空を見てみよう。あそこにある雲、何に見える?
教え子A:子持ちししゃも、に見えますね。
狩野:「子持ちししゃも」だけじゃ面白くないから、そこに何か意外性を持たせてみて。
教え子A:えーっと……。あの雲は厚みがなくて細いから、かなり「やせてる」ししゃもに見えますね。「あまりおいしくなさそうな、やせ型の子持ちししゃも」って感じです。
狩野:あはは! 面白い。
教え子C:私には、あの雲が「竜の口」のように見えます。
狩野:なるほど。じゃあ、それも面白くしてみて。
教え子C:「胴体」に当たる部分の雲がすごくプクプクしていますよね。
教え子B:雲ってたいてい、プクプクしているよ。
教え子C:そうなんだけど……。でも、プクプクした胴体って、竜のイメージじゃない。鋭さに欠けますよね。竜は強い、かっこいい、というイメージがありますから……。先生、こんなのはどうでしょう。「人(竜?)のよさそうな竜の口」とか。
狩野:あははは! 人のよさそうな竜って、ものすごい意外性。いいわぁ。憎めない竜、ね。
教え子C:いろいろなモノに見立てるのって、楽しいですね。
狩野:いいところに気づいたね。実はね、「楽しむ」っていうのは、描写の大事なポイントなの。何か別のモノに見立てるにしても、意外性を持たせるにしても、「面白い」描写をするためには、描写する本人が、描写を楽しむことがいちばん。ウケを狙おうとした発言は「すべる」ことも多いけど、本人が心底「楽しい」と思ってする話は、本人の楽しさが相手に伝染しやすいよね。私、聞いていて、すごく楽しかった。
教え子B:社会人になって、あらためて先生の授業を聞くと、すごく刺激的だなぁ。仕事とのつながりが見えて、腹落ちもしやすい。何より、本当に楽しかったです。先生、また特別授業、やってくださいよ!
『世界のエリートが学んできた 自分の考えを「伝える力」の授業』の刊行を記念して、著者・狩野みき氏が講師を務める「ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ 実践ビジネス英語講座(PEGL)」主催のスペシャルセミナーを8月23日(土)に開催します。全編英語で進める特別版です。
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