爆笑! 世界で通じる「描写力」(実践編) 固定概念を捨てて、ワイルドに想像せよ?!

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さて、スカイツリーの外観の表面は、ギザギザして見えます。スカイツリーなる物体を逆さにして、そのギザギザ感から連想できるのは、「アイスクリームコーン」。逆さにしたからこそ、アイスクリームコーンを連想するのですが、アイスクリームコーンだけでは本来の形とは懸け離れてしまうので、「アイスクリームコーンの下に、ロウソクを挿して、それを180度ひっくり返した感じ」としてはどうでしょう。

なぜロウソクを挿さなくちゃいけないの? などとツッコミを入れてもらえそうな取り合わせができれば、「面白い」「意外性のある」描写と判断してよいと思います。

また、スカイツリーは横にすると、「吹き流し」に見えなくもない。でも、本来の吹き流しのようにヒラヒラしていませんから、「融通の利かない、吹き流し」。吹き流しなどの「モノ」に主体性を持たせて、「融通が利かない」などとするのも、ツッコミを誘発しそうです。ちょっと「面白い」描写になるのではないでしょうか。

「面白描写」のための、エクササイズ

教え子B:先生、別の物に見立てる力をつけるためのエクササイズで、何かお勧めのものがあったら教えてください。

狩野:そうだねぇ。たとえば、「ネイルでエクササイズ」。あ、Cさん、ちょっと指の爪、見せてくれる?

教え子C:私が今してるネイル、派手なんですよ……。極彩色の大きなストーンがたくさんついてて、しかもストーンが突起しているので、けっこういろんなところに引っかかっちゃうんですよね。

狩野:Cさんのこのネイル、何に見立てられると思う? 私はね、ボルダリングの壁。あ、Cさん、気を悪くしないでね。

教え子C:先生、これ、たしかにボルダリングですね! ボルダリングの壁って、たしかにこういうふうになってる。

狩野:女性がしているネイルは色も形状も実にさまざまなので、描写のトレーニングにもってこいなの。ただ、男性諸君は要注意。くれぐれも、見知らぬ女性の手元をじーっと見据えないようにね。

教え子C:それ、楽しいですね! 大小さまざまなラメがちりばめてあるなら、たとえば、「80年代のディスコ」のミラーボール」とか?

狩野:いいねえ。「80年代のディスコ」っていうと、背後にすごいドラマがありそうで、想像力をかき立てられる。

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