アイドルの「潰しがきかない」って本当の話ですか 大木亜希子×遠藤舞「好きなことはいつかつながる」

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元アイドル→会社員の経歴を持つ2人が仕事観を語り合いました(撮影:尾形文繁)
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女性アイドルグループ・SDN48の元メンバーで、現在はフリーランスの作家・女優として活躍する大木亜希子氏。2019年に上梓した著書『アイドル、やめました。AKB48のセカンドキャリア』が、今年6月に文庫版として発売された。
書名のとおり、AKB48グループを卒業し、セカンドキャリアに挑む元アイドルたちを追跡取材するノンフィクション企画を描いた。その大木氏自身、15歳で大手芸能事務所に所属して以降、女優、アイドル、会社員、作家……といくつもの職業を経験。自身を「屋号迷子」と形容する。
そんな大木氏と、「アイドリング!!!」元メンバーで、現在はボイストレーナーとして活躍、今年2月には初の著書『若いカワイイからの卒業』を上梓した遠藤舞氏が初対面。大木氏と同じく、グループ卒業後は一般企業に就職し、紆余曲折を経て現在の仕事に至った経歴を持つ。
ふたりの元アイドルはそれぞれどうやって現在の天職にたどり着き、またどんな仕事観、仕事術を養ってきたのか。前後編の2回に分けて対談を掲載する。
(構成:岡本拓/ライター)

面識は?

遠藤舞(以下、遠藤):SDN48さんとは番組でお会いしたことがあるんですけど、大木さんいらっしゃいました……?

大木亜希子(以下、大木):たぶんいないと思います。どの曲ですか。

遠藤:蝉のシングルで、シルバーの衣装が印象的でした。

大木:『MIN・MIN・MIN』ですね。シルバーの衣装を着ているのが選抜チームで、そのとき、私はカップリングの『おねだりシャンパン』という曲のメンバーでした。アイドリング!!!さんとは、フェスや音楽番組などで、グループ全体では関わりがあったんですよね。

遠藤:だから直接的にはお会いするのは今日が初めてですよね。ただ、お話をいただく前から、著書の『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』で同居しているササポンの記事(「おっさんと住む元アイドルが得た『最高の天職』」2019年12月13日配信)を、だいぶ前から読ませていただいていて、「面白い人がいるなあ」って。

大木:私は2009年に遠藤さんがヒロイン役を務められた『魔界転生』という舞台を拝見したのが最初です。知り合いの舞台俳優さんが出ていらっしゃった縁で。六本木の俳優座ですよね?

遠藤:俳優座でしたね。

大木:和風の衣装を着て、長いカツラをかぶって完成されたキラキラした印象でステージの上に立っていて、歌も歌っていて。そういう認識があったのでなんかアイドリング!!!の方っていうよりは、単体での認識が先でした。

遠藤:まれなパターンかもしれない。

大木:そういう意味では、グループ卒業後のご活躍のほうが身近だったかもしれません。遠藤さんのツイッターはめちゃくちゃ面白いし、芸能界から一般企業という、数少ない同じキャリアを歩んでいらっしゃる方って、全員知り合いじゃないけど限りなく島は狭いじゃないですか。

遠藤:そうですね。数える程度しかいませんよね。だからいつかお会いするだろうと思ってたんですよ。

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