「自分は本気で結婚したいんだと気づいたのは40歳になったときでした。それまでは待っていれば結婚できるという気持ちがあったし、なんだか他人事のようにも感じていたんです。それではどうにもならないとよくやく知って、40歳からは派遣先の職場で気になる男性に声をかけたりし始めました。
10歳若ければそれでも結果が出ていたかもしれません。でも、40代では鳴かず飛ばず。48歳のときにある同僚とようやく2人で食事に行くまでにこぎつけたら、独身だと思っていたその人は結婚指輪をはめて来たのです。私に期待させないための思いやりだったのでしょうが、既婚か未婚かの確認から入らなければならないのはハードルが高すぎる!と思いました」
既婚者というはずれくじも
ニコニコしながら勢いよく話す晴美さん。言いたいことが次から次へと溢れ出てくるような女性だ。正治さんと筆者はサンドイッチを食べながら相槌を打っていればいい。
「日常生活で出会う男性には既婚者というはずれくじもあるんですね。もっとなりふり構わずに婚活しようと思って、40代以降限定の婚活パーティーに参加しましたが、本気じゃない人がいたり年寄りすぎる外見だったり……。あまりに確率が低すぎると思って、マッチングアプリを試すことにしました。
実際に会った人も3人ほどいます。一番話が合うと思った人は『他人と一緒に住むなんて考えられない』と断言する人でした。婚活を謳っているアプリなのに嘘つき!と思いましたね。あとは、すごく男尊女卑だったり、指に入れ墨があったり。あ、入れ墨は悪いことではありませんが、受け入れられない自分に気づきました」
明るく社交的な印象を受ける晴美さんだが、恋愛経験はごくわずかだと告白する。そのため、「玉石混交」の場から自分だけの玉を見つけ出して信頼関係を築き、自力で結婚に至るという力業を発揮するのは難しかったようだ。「年齢も年齢なのでプロの力を借りたい」と痛感し、冒頭で述べた大手の結婚相談所への入会を決める。
結婚相談所を有効活用するには2つの要素となる。1つは、「私は絶対に結婚する」という覚悟だ。「いい人がいればいつか結婚したい」ぐらいの気持ちでは、多くの候補者の中から自分と釣り合いのとれた人を絞り込めず、あれもこれもと目移りしているうちに時間が過ぎ去ってしまう。安くはない入会金や月会費も無駄になりかねない。
もう1つは、担当のカウンセラーを信頼してフル活用する姿勢だ。結婚相談所の入会には独身証明書などの公的書類の提出が求められる。既婚者などが交じっている危険性はない。大手の結婚相談所は別名「結婚情報サービス」と言われ、希望条件と近い相手を自ら探してお見合い申し込みができるシステムが整っているため、「安心安全なアプリ」のように使うこともできる。
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