成長著しい東南アジア、そのハブであるシンガポールには富裕層が多く集まる。同国の高級ホテルやレストラン、そして個人宅に日本産米を精米し届けるのが「三代目俵屋玄兵衛」だ。一獲千金を狙えるアジア富裕層ビジネスで成功する秘訣はどこにあるのか。運営するワッカシンガポール社の佐藤祐一社長に話を聞いた――。
現地で精米、あのマリーナ・ベイ・サンズでも人気
「三代目俵屋玄兵衛」(以下、俵屋)は日本人が経営するワッカシンガポール社のブランド。主に北海道や新潟産のコメをシンガポールに運び、同国にある精米所で精米した後、レストランなどの店舗や個人宅に届ける卸・小売ビジネスを展開している。現地のスーパーで売られている日本米の多くは、日本で精米された後に運ばれるというから、これが一番の違いである。
俵屋では、同国でただ一人という「コメ・食味鑑定士」の資格を持った佐藤祐一社長が農家に足を運んで厳選したコメを扱っている。レストランで多く使われるカリフォルニア産の日本米と比較すると、同じ重量当たりの値段は5割増しから2倍にもなる。そんな俵屋のコメが「マリーナ・ベイ・サンズ」「リッツカールトン」「マンダリンオーチャード」ホテル内のレストランや駐在員の家庭など、いわゆる富裕層の間で拡がっているという。
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