塾不要!家で「プログラミング的思考」鍛える術3つ 日常生活の中に「素材」は無限に転がっている
②親子でクッキングも楽しい実験タイム
台所だって、立派な実験室です。毎日の料理を子どもに手伝ってもらうことで、化学・科学・プログラミングの素養を身につけることができます。
たとえば、以前、当時6歳の娘とブリの照り焼きを作ったときのこと。調味料を合わせていた娘が、しょうゆとみりんと酢が自然に対流を起こしてふわふわと変化しているさまに、興味深く見入っていたことがありました。
これは、比重の異なる、かつ、色がついている調味料とそうでない調味料とが自然に混ざっている状態なのだと思いますが、ふと思いついて「同じ量なのに、重さが違うものがあるんだね〜。じゃあ、実際に計ってみよう!」と、調理途中であることを忘れて、計量カップと計りを出し、家にある液体調味料を比べてみたり、入れる順番で動きが変わるのかを調べる実験が始まりました。もちろん、この日の夕食がいつもより遅れたことは言うまでもありません。
ステーキの「焼き加減」を科学する
ステーキのベストな焼き加減を調べるという実験をしたこともあります。同じ厚みの肉を、同じフライパン、同じ火力で、両面10秒ずつ〜60秒ずつ焼いたものを用意、カットした断面の様子をスケッチブックに描いたりしながら、肉に火が通っていく様子を考えてみたりしました。実際に食べ比べてみた結果、娘は両面を40秒ずつ焼いたものがいちばんおいしかったと言っていました。
この応用で、濃さを比べる、なんてこともやりました。
牛乳とカルピス、コーヒーと砂糖、お好み焼きのソースやマヨネーズの量、サラダのドレッシングの量、など、それぞれの比率を変えたものをたくさん作って、いちばんおいしく感じるのはどれか、濃さによってどのように変わっていくか、で遊ぶというものです。
子どもは濃い味付けを好みがちですが、薄めの味にしたときの素材の味とのバランスも悪くない、など、本人にとって意外な発見もあったようです。
ほかにも、お好み焼きやたこ焼きを作る手順をプログラム(番号を振った日本語の文章)として書き出してみよう、という課題を小さいころからよく与えていました。
幼稚園児の頃に書いたものは感想文のような手順書でしたが、年月を経るごとに徐々にブラッシュアップされていき、最後には精緻な分量や火加減まで記載された手順書に進化しました。そのさまは、非常に興味深いものがあります。
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