塾不要!家で「プログラミング的思考」鍛える術3つ 日常生活の中に「素材」は無限に転がっている

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③買い物・おつかいもゲーム感覚で遊びになる

親子で楽しくスーパーにお買い物。そんな何げないシーンにも、遊べること、学べることは無尽蔵です。

「魚屋さん」「お肉屋さん」「八百屋さん」「駄菓子屋さん」と、いろいろなお店をはしごして買い物をしていた時代であれば、今日買うものをリストアップしておき、地図を見ながら、どの道順でどの順番にお店を回るか、なんて考えるのも楽しかったでしょう。ところが今はほとんどがスーパーマーケットで済んでしまう時代です。そんな時代でも遊ぶ方法はあります。

たとえば、行き慣れたスーパーなら、何がどの辺りに売っているかを覚えてしまうものです。入口の右手が野菜売り場、左手が果物売り場、その奥が魚介類売り場、さらに奥に精肉売り場。うどんやラーメンなど乾麺類はここ、しょうゆや料理酒はここ、ドレッシングは、牛乳やチーズは、お惣菜やパンは……、などなど。まずは、スーパーの見取り図を紙に書いてみます。わからなければ、実際に行ったときに調べて、帰宅してからまたメモします。そのうえで、今日買い物をする材料が、それぞれどこの売り場で売っているかを調べて、

・ひと筆書きで行けるルートは?
・歩数がより少なくてすむルートは?

など、いわゆる「最短経路問題」をゲームのようにしてチャレンジしてみてもいいでしょう。もちろん、最初から最短経路を見つけられるわけはないので、買い物に行くたびに子どもなりの試行錯誤が行われます。親はそれをサポートするだけ。家からスーパーまでの地図を使って、同じように最短経路はどれか、最も安全に行ける経路はどれか、を遊びながら探っていくのもいいですね。もちろん、途中で出会う野良猫や雑草、植え込み、看板などについてあれこれ話すことも楽しみを倍増させてくれます。

工夫次第で「家庭でできること」はたくさん

このように、やみくもにプログラミング教育に通わせなくても、家庭での工夫によってプログラミング的思考は養うことができるのです。

『シン・デジタル教育 10年後、わが子がAIに勝つために必要なこと』(かんき出版)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

もちろん、ここに書いたことが「唯一の正解」ではありませんし、お子さんの性格や興味、成長過程によって、それぞれのアクティビティーがどの年齢層で適切かなどは異なりますが、これらを参考にして、いろいろ工夫したりアイデアを出したりしながら、お子さんと一緒に遊んだり会話をする一助になれば幸いです。

松林 弘治 ITエンジニア・著述家・IT教育者

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まつばやし こうじ / Kohji Matsubayashi

1970年生まれ。日本発のOS、Vine Linuxの開発に参画し、開発団体の副代表に就任。各種開発・技術コンサルなどに従事。リリース直後の「インスタグラム」の日本語化を2年間1人で担当した後、2014年に独立。多くのシステム開発に携わりながら、企業に対する開発・技術についてのアドバイスを行う。また、韓国の鮮文大学グローバルソフトウェア学科客員教授も務めるほか、各学校で子どもにプログラミングを教え、保護者や教員向けのセミナーを行うなど、教育関係の仕事にも従事。『シン・デジタル教育 10年後、わが子がAIに勝つために必要なこと』(かんき出版)など著書多数。

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