三菱重工の自信作、「さやえんどう」の秘密

台風余波で大荒れの長崎に行ってみた

進水時の「さやえんどう」(2014年4月撮影)

先日、経済産業省が公表した『平成25年度エネルギーに関する年次報告』によると、我が国のエネルギー自給率は6%にまで下がっている。2010年には20%だったから、3分の1以下にまで減ったことになる。オイルショックの頃よりも低い数字だ。

電源に占める化石燃料の割合は88%を超えて過去最高。化石燃料にもさまざまあるが、順位は1位天然ガス、2位石炭、3位石油などとなっている。オイルショックの頃は1位がダントツで石油、2位が石炭、3位が天然ガスだった。天然ガスへの依存度が急激にアップしているのだ。LNG船が大活躍しているのである。

ボコボコがみえないLNG船

LNG船というと、船の上に球形のガスタンクがポコポコポコポコと並んだ姿が印象的だ。ところが、今、そのポコポコが外から見えないものが造られている。ガスタンクを豆粒に例えるなら、さやに収められているように見えるタイプだ。その名も、さやえんどう。建造は長崎で進められていると聞き、もちろん、行ってみることにした。

長崎で造船といえば、三菱重工長崎造船所である。長崎市内にある本工場、香焼工場、幸町工場、隣接する諫早市にある諫早工場を総称して長崎造船所と呼ぶ。

そのうち、さやえんどうが造られているのは香焼と書いてこうやぎと読む香焼工場だ。この地名は、遣唐使として大陸に渡る前、弘法大師が航海の無事を祈って香を焚いたことに由来するという。1972年に竣工した香焼工場は、長崎の中心地からは少し南西に下ったところにあり、もともとは、南極観測船『宗谷』を建造した川南工業の造船所があった場所を三菱重工が買い取ったものだ。約120万平方メートルある敷地は、ハウステンボスより少し狭い程度だ。

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