優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由

部下に「責任感を持たせる」と生じる3つの変化

産業革命期に定着した構造がもたらした「服従」だけでは責任感は生まれない……。あらゆる組織のリーダーに役立つ、伝え方のパラダイム転換を促す本書の一部を抜粋し、ご紹介(写真:kouta/PIXTA)
言葉の使い方を変えることで、自分が率いる潜水艦の評価を最低から最高に引き上げ、ベストセラー『7つの習慣』の著者、コヴィー博士から絶賛された伝説の艦長がこのほど、『LEADER’S LANGUAGE(リーダーズ・ランゲージ) 言葉遣いこそ最強の武器』を上梓した。
あらゆる組織のリーダーに役立つ、伝え方のパラダイム転換を促す本書の一部を抜粋・編集し、部下の他人事感に悩むリーダーへの解決策を紹介する。

服従させると人の思考は停止する

産業革命期に定着した構造では、作業を実行する人には、どんな仕事をいつどのように行うかを選ぶことはできない。そのため、彼らに責任感は生まれず、あるのは「服従」だけだ。

『LEADER'S LANGUAGE 言葉遣いこそ最強の武器』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

服従は、職場に損失をもたらす。調査会社のギャラップは、アメリカの労働者を対象に仕事への「思い入れ」の度合いを測定する調査を毎年実施している。

ギャラップの定義によると、思い入れの強い労働者とは、仕事や職場への関心が高く、積極的にかかわろうとし、責任感を持って職務に取り組む人だという。

この調査は2000年から始まり、2018年に最高レベルの「思い入れ」を記録した。思い入れのある労働者の割合が34パーセントに達したのだ。これは逆に言えば、66パーセントの労働者には思い入れがない、あるいは自発的に動こうとしないという意味でもある。労働者の思い入れが低いと、結果として服従の文化を招く。

服従は、人々に考えることをやめさせる。別の誰かが決めたルールや指示、行動内容に従うことしか求められないからだ。それだと、思考や意思決定という厄介なプロセスから解放されるので、服従すればラクができる。おまけに責任まで回避できるときている。

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