「声の大きな上司」に空気を支配されない方法とは 米海軍で屈指の元潜水艦艦長が教える忖度対策
言葉の使い方を変えることで、自分が率いる潜水艦の評価を最低から最高に引き上げ、ベストセラー『7つの習慣』の著者、コヴィー博士から絶賛された伝説の艦長がこのほど、『LEADER’S LANGUAGE(リーダーズ・ランゲージ) 言葉遣いこそ最強の武器』を上梓した。
あらゆる組織のリーダーに役立つ、伝え方のパラダイム転換を促す本書から、一部を抜粋・編集して、声の大きなリーダーの意向に支配されず、皆の意見を出しやすくする仕組みについて紹介する。
あらゆる組織のリーダーに役立つ、伝え方のパラダイム転換を促す本書から、一部を抜粋・編集して、声の大きなリーダーの意向に支配されず、皆の意見を出しやすくする仕組みについて紹介する。
上司が部下に同調を強いてくる根本理由
私たちには、産業革命期の古いやり方が染み付いている。仕事の役割を、意思決定をする青ワーカー(上司)と、決まったことを実行する赤ワーカー(部下)に分担していることもそうだ。
このやり方が染み付いていると、リーダーがチームと協力して何かを決めようとする時、リーダーは意見の幅を広げるプロセスを飛ばして、意見を収束することに一気に飛ぼうとする。
つまり、「みんなはどう思う?」と尋ねることなく、「私の意見はこうだ。みんなそれでいいか?」と尋ねるのだ。
ブレーンストーミングや意思決定を行う会議でよく使われている言葉を見れば、これは明らかだ。そういう場ではたいてい、上司が意見を提示して、周囲はその意見に同調する。上司は同意を強要するばかりで、他者の意見に関心を示そうとしない。
上司は、自分が望む答えに誘導する質問や、自分を肯定するための質問しかせず、異議が出れば抑えつけ、強引に合意に持ち込む。そんなものは「連携」ではない。連携の名を語った強要だ。
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