理科実験を導入する塾が体現する理想の中学受験 「うのき教育学院」は過当競争から一線を画す

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5年生以降は授業の前後30分間の「エキスパンドタイム」を設けている。教室でそれぞれの課題に取り組み、必要に応じて講師が指導する。要するに無料の集団個別指導だ。エキスパンドタイム以外にも自習室の時間を設定しており、その時間内であれば通塾日でなくても個別指導や質問対応ができるようになっている。地元の生徒が多いので、自転車で気軽に通ってもらえるのが強みである。

前編で紹介した「シグマTECH」は家に帰ってからゆっくり夕食を食べられることを条件とした時間割を組んでいたが、うのき教育学院ではむしろ中学受験勉強を極力塾内で完結させて、家ではひたすらリラックスするメリハリをつけることに重点を置いている。家で宿題をやるとどうしても保護者が口を出し、親子関係が崩れたり、やらせすぎたりすることもあるからだ。

とくに6年生になると、それまでおおらかだった保護者が焦り出すこともある。「小言は塾で私たちが言いますから、家では小言を言わず、ただリラックスさせてあげてください」と保護者にはくり返し伝える。

ただし6年生の1学期までは、21時30分には自習室を退出しなければいけない。仮に課題が終わっていなかったとしても、それ以上はやりすぎだと考える。終わるはずの課題が終わっていないのなら、進め方に問題があると考えて指導する。あるいは課題の量を調整する。6年生の2学期になると自習室の利用時間が延長される。そこまできたら、「納得いくまでどうぞ」というわけである。

授業後の自習室でその日の振り返りと次回までの課題をこなす(筆者撮影)

規模を拡大しないことが中小塾最大の魅力

各学年の1週間の流れをまとめると以下のようになる。コロナ禍以降、自宅からのオンライン受講にも対応している

<小4>
月 16:45~18:50(社会・理科)
木 16:45~19:55(国語・算数)
<小5(1組の場合)>
月 17:30~20:30(国語)※前後30分ずつはエキスパンドタイム
水 17:30~20:30(算数)※前後30分ずつはエキスパンドタイム
金 17:30~20:30(社会・理科)※前後30分ずつはエキスパンドタイム
土 17:20~18:50 算数フォローアップ講座(選択講座)
<小6(1組の場合)>
火 17:20~21:00(算数)※前後30分ずつはエキスパンドタイム
木 17:20~21:00(社会・理科)※前後30分ずつはエキスパンドタイム
金 17:20~21:00(国語)※前後30分ずつはエキスパンドタイム
土 14:25~16:50 算数分野別or算数基礎(いずれも選択講座)/17:00~18:55 国語記述(選択講座)
[2学期以降]
日 日曜特別講座+個別過去問演習
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