世界初「サイボーグ化した男」に日本人が学ぶこと 危機を乗り越える「ネオヒューマン」の希望の力

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いまだ新型コロナに苦しめられている日本人に知ってほしい、ある男の生き様とは?(写真:Ryuji/PIXTA)
イギリスのロボット科学者であるピーター・スコット-モーガン博士は、全身の筋肉が動かなくなる難病ALSで余命2年を宣告されたことを機に、人類で初めて「AIと融合」し、サイボーグとして生きる未来を選んだ。
「これは僕にとって実地で研究を行う、またとない機会でもあるのです」
彼はなぜ、そんな決断ができたのか。その理不尽に立ち向かう「不屈の精神」の源はどこにあるのか。ピーター博士が自らの挑戦の記録として著わし、発売直後から世界で話題騒然の『NEO HUMAN ネオ・ヒューマン――究極の自由を得る未来』が、6月25日、ついに日本でも刊行される。
大災害からの復興支援の専門家であり、有観客の1000試合でクラスターを発生させなかったJリーグの理事でもある藤沢烈氏に、コロナ禍という苦境に立ち向かう日本人がピーター博士の生き様から学ぶべきことを解説してもらった。

世界で初めてサイボーグになった男

世界で初めてサイボーグになった人の名前を知っているだろうか。

『NEO HUMAN ネオ・ヒューマン――究極の自由を得る未来』(書影をクリックすると、アマゾンのページにジャンプします)

ピーター・スコット-モーガン。彼はロボット工学博士であり、世界的なコンサルティングファームADLで組織マネジメントをテーマに活躍した人物だ。しかし2017年にALS(手足や喉といった筋肉を動かすことができなくなる難病)と診断され、余命2年と宣告された。

彼は絶望的な状況を、むしろチャンスと捉えた。物理的な世界ではなく、デジタル空間の中で「生きる」ことを彼は選択。体を動かさなくとも、思考とテクノロジーによって「ピーター2.0」として生活することを目指した。彼がサイボーグ化を進めた背景と、そこで積み重ねた思考をまとめた新著が『ネオ・ヒューマン』だ。

コロナ禍において、個人と社会がアップデートを迫られている。過酷な状況に追い込まれた1人のビジネスマンが、テクノロジーを用い希望をもって人生を切り開く姿を描いた本著は、今を生きるすべての人にとって必読だ。

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