「ワクチン打ったらマスク不要」の大きな勘違い 身を守るために知っておきたい「2つの新常識」

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マスク着用とソーシャルディスタンスの指針が緩和されたニューヨーク州で、セントラルパークのベンチに座るマスクを着用した学生(写真:ブルームバーグ)

一瞬耳を疑った。知り合いの知り合いの話だが、医療従事者の結婚式に出席したところ、列席者のうち医療従事者とみられる人は披露宴会場で終始マスクをしていなかったという。おそらく「新型コロナワクチンを接種済みだから、マスクは不要」という考えだったのだろう。

この判断は正しいだろうか? いや、そのはずがない。日本の現状からすれば、接種済みであっても室内でマスクを外し、大勢で歓談しながら会食を楽しむことは、適切ではない。

米英での着用義務解除も、個人に対してではない

接種の進んだ米英ではたしかに、マスクの着用義務を解除する動きが広がっている。

アメリカCDC(疾病対策センター)は4月27日、新型コロナワクチンの規定回数の接種が済んだ人は、屋外でのマスク着用を不要とする旨を発表していた。5月13日にはその対象を拡大し、屋内であってもマスクを着用しなくてもよいとした。例外として、公共交通機関や食料品店、病院などの一部施設のほか、自治体規則やビジネス上の規定がある場合は、引き続き着用することとされている。

英国でも予定どおり5月17日から、中学以上の学年に相当する全学校で、生徒たちのマスクの着用義務が解除された。

勘違いしてはいけないのは、米英でマスク着用義務の解除が始まったのは、あくまで社会全体として接種が進んだからだ。その状態に至るまで、「接種した人はマスクを着用せずに室内で誰とでも和気あいあいと会食してよい」としていたわけではない。

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