最後に、最大のライバルと思われるグノシーについての雑感を伺った。筆者はThe Startupにてスマートニュース化したグノシーvsスマートニュースいう記事をリリースしており、市場を牽引する2社の行方は気になっていた。
「市場として、PCの世界ではポータルニュースサイトがいくつか乱立しましたが、Yahoo!が圧勝し、その他とは媒体規模が桁2つくらい異なります。スマホにおいても同様の一社が勝ち切るという構造は十分あり得ると思っています。我々はスピードも大切ですが、プロダクトの質を高めていくことで勝負していきたいです」
スピードでは資金調達の規模やTVCMといい、グノシーが圧倒しているように筆者には思える。TVCMに関しては「選択肢としてはあるが、ユーザー獲得のROIを最大化するにはオンライン広告の方が効果を読みやすい」とし、直近で出稿の予定はなさそうだ。
喰い合いになる可能性
スピードのグノシー、質にこだわるスマートニュース。国内においても、まだどのニュースアプリも使っていないユーザーの方がボリュームは多く、まだまだユーザー数を伸ばすチャンスはどのアプリにもある。だが、ユーザーは複数のニュースアプリを使いこなすのか。とりわけスマートニュースとグノシーなら、どちらかを見るようになるユーザーが多く、完全に喰い合う市場であると筆者は見ている。
スマートニュースとグノシー。両雄並び立たずで、どちらかが優位な展開になることを筆者は予測する。他ニュースアプリと比べたスマートニュースの質の高さは、今後のDAU率が物語ってくれるだろう。スピードを取らず、質の追求を取ったスマートニュースの活路は、DAU率に紐づくユーザーエンゲージメント率の高さにある。その強みを崩さずに生かせるかどうかが運命の分かれ目になりそうである。
(撮影:大澤 誠)
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