スマートニュースは製品の完成度で勝負 群雄割拠のニュースアプリ市場<その4>

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ユーザー側、掲載媒体側からスマートニュースを見てきたが、最後に企業経営の観点から見てみよう。スマートニュースは2013年8月にグロービス・キャピタル・パートナーズから4.2億円を調達しているが、この際の企業価値(バリュエーション)が数十億円台後半に上っており、割高なのではないか?という話が業界を駆け巡った。

マネタイズはどうする?

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スマートニュースとグノシーは「マス象限」にある

「ニュースという市場規模はとても大きい。ゲームをやる人よりも人口は大きく、ほとんどの人たちが必要とするものです。ニュース領域においてはSNSのFacebookやメッセージングのLINEのような絶対的な覇者はまだ存在しない。ジャンルとしてはスマホのホームスクリーンにプリインストールされていても良いもので、市場があるので売上も立てられる。市場が大きいということで、多くの投資家の方に企業価値は認めていただけたと思っています」

スマートニュースの収入は現状ではほとんどなし。ユーザー増に邁進している状況だ。だからといって、マネタイズ(収益化)を無視しているわけではない。マネタイズについて、浜本氏は「広告と月額課金」を想定しているという。

「スマホに広告費が流れてくるのは必然で、Facebookの収益の多くは既にモバイル広告から来ています。広告枠を開放すれば当社もすぐ黒字化できるでしょうが、現段階が最適なタイミングではないと考えています。今はユーザビリティを追求し、より多くのユーザー数を獲得する。ユーザー数が1000万人規模に到達したあたりでの広告枠の開放が、然るべきタイミングではないかと感じています」

月額課金は「チャンネルのカスタマイズ」を想定しているという。課金ユーザーに対してはより多くのチャンネル数を開放し、より良いユーザビリティを提供するという考え方であろう。

ただ正直言って、筆者にはこの課金手法はピンと来なかった。1000万ユーザーに届けば、有料会員化率はセオリーで考えると5%前後。50万ユーザーから課金できるポテンシャルはあるだろうが、その提供価値がチャンネルのカスタマイズだけでは心許ない。現在、テレビ局と積極的に交渉するなどして、動画の取り込みではライバルをリードしているようにみえる。他社にはない付加価値をコンテンツの質量で表現できるかどうかが課題だろう。

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