スマートニュースは製品の完成度で勝負 群雄割拠のニュースアプリ市場<その4>

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最終回はスマートニュースだ。筆者は日頃からIT業界以外の方に、どのニュースアプリを利用しているかヒアリングしている。今回紹介する4つのニュースアプリの中では、IT業界以外での認知が最も高いのがスマートニュースという肌感覚がある。同社の戦略はどのようなものなのか。スマートニュース代表取締役の浜本階生氏に伺った。

毎日利用する人が38%

スタートアップサービスはIT業界から火が付きやすい傾向にあるが、なぜスマートニュースはマス層に強いのか。それは、創業者であり、社長であり、かつ開発者である浜本階生氏の設計思想に秘密があるようだ。

「サービスローンチ時から、幅広い方々が読めるニュースリーダーを意識し、名前もとてもわかりやすく『スマホで賢くニュースを読む』というニュアンスで『スマートニュース』としました。より多くの方に使っていただきたいという設計思想は当初から一貫しています」

ニュースアプリ市場では比較的先行者だったスマートニュース。直近では2014年2月に400万ダウンロード(7月17日のB Dash Campのセッションで同社会長鈴木健氏が明言)を突破したことを公開している。

■スマートニュース事業データ
ダウンロード数:400万
月間アクティブ率(MAU):75%
日次アクティブ率(DAU):38%
エンゲージメント率(DAU/MAU):50%
ユーザー層:男性70%強、女性30%弱、都市部集中ではなく日本の人口分布と同様の地域ユーザー分布
独自編集部の設置予定:なし
海外展開:2014年内に予定あり

 

通常、ダウンロード数が伸びるとアンインストールされる数も増え、月間アクティブ率(MAU)や日次アクティブ率(DAU)が落ちていく傾向にあるが、スマートニュースはMAU75%、DAU38%とかなり高い数値を誇る。

「ニュースアプリはFacebookなどのSNSと異なり外部ネットワーク性が効きません。スイッチングコストが低いので、他に良いアプリがあればユーザーは簡単に乗り換えてしまいます。我々は、アプリの質で差が付くと考えており、徹底してユーザビリティや技術にこだわっています」

冒頭に添付した動画をみても、フリックに対するレスポンスの良さがわかるだろう。

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