アップルOB家族がマレーシアで得たもの

英語が目的なら、欧米に行ったほうがベター

自宅で取材に応じてくれた内村さん家族

近年脚光を浴びつつあるマレーシア教育移住。しかし、マスコミによる「安くて、楽しい」イメージが先行するなか、マレーシアでいったい何が学べるのかは良く理解されていないのも事実だ。そこで1990年代に移住し、ほぼ子育てを終えたご夫婦に、マレーシアで子どもを育てる意味、得られるもの、そして失うものについて聞いた。

学校を見学して衝撃を受ける

内村竹志さんは、1998年、妻真由美さんとともに、当時5歳、3歳だった2人の娘さんを連れてマレーシアにやってきた。アップルコンピュータージャパンで教育プロジェクトに関わっていた内村さんは、仕事柄、先進的な教育現場に接する機会が多く、娘たちの教育もできれば海外で、と考えていた。

偶然、知人からマレーシアでのIT研究職の話があったこともあり、軽く2〜3年のつもりで家族で移住。クアラルンプールに引っ越してすぐに、知人のお子さんたちが通っていたインターナショナルスクールを見学して衝撃を受ける。

「マレー系、インド系、中華系マレーシア人のほか、アフリカ、中東、インド、パキスタンなどの子どもが一緒に英語で学んでいる。非西欧圏のインターナショナルスクールだったのです。これは面白いなと思いました」

2000年になって、知人が研究所を閉じて帰国することに。ここで内村さん一家はマレーシアに残ることを選択する。

「日本の公立学校にはない自由があり、なにより子どもたちが楽しんでいたのが大きいですね。僕は学校時代は楽しければまあよいかなと思っていたので。グローバルにどこでもやっていける力を付けたかった。ここから、子どもの留学に親が付いてくる感覚になりました」  

内村さんは現地で起業し、漢字は真由美さんが自宅で教えることに。子ども達は現地で小、中、高等学校を卒業した。  

2012年、長女の桃子さんはイギリスの卒業資格であるIGCSEを取り、米国大学の単位取得コース(アメリカン・ディグリー・プログラム、2年間)を経てカリフォルニア州立大学へ、次女の香菜子さんはIB(国際バカロレア)を取得し、ロンドン芸術大学へそれぞれ進学。来年には二人揃って卒業予定だ。現地でのインターンを経験し、就職先は欧米も視野に入れている。

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