「努力は裏切らない」というのは嘘だと考える訳 人生のムダを激減させる「努力の捨て方」指南

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意志の力を大盤振る舞いしている人は、「やりはじめたことを続けられるかどうかは、その人の意志の強さにかかっている」と思い込んでしまっているのだと思います。何度失敗しても、ほとぼりが冷めたら、すぐにまた自分には意志の力があると信じて、懲りずに一生懸命がんばろうとしてしまう自分に心当たりはありませんか。

これでは、がんばるほど、強くアクセルを踏んだクルマがガソリンを大量に消耗したり、難しい魔法をかけたキャラクターがマジック・ポイントを一気に消耗するように、すぐに意志の力を使い果たしてしまいます。では、意志の力をなるべく使わないようにするためにはどうしたらいいのか。

なるべく意志の力を使わない仕組みをつくればいいんです。ことあるごとに細かい判断をしなくてもいいように、あらかじめ毎回やることを決めておくのです。

●いつも着る服の組み合わせを決めておく
●メールはCCを後回しにして個人宛を優先して確認していく
●曜日別にランチに行く店を決めておく

ちなみに、いつも着る服の組み合わせを決め実践していたのは、あのスティーブ・ジョブズです。そこには間違いなく重要な意思決定をするために、重要度の低い意思決定をする機会を減らすという意図がありました。偉大な科学者である、かのアインシュタインも、同じ理由で毎日同じ服装だったといいます。

このように簡単かつ小さなルールを作って繰り返せば、毎回考えるだけで疲れてしまい、肝心なシーンで意志の力を使えない、ということが防げるでしょう。

実は無意識の力を引き出していた「歯磨き」

意志の力には限りがありますが、人間が意識してやっていることは、すべての行動のうち、たった1割にすぎないと言われています。裏を返せば、無意識に行動していることが9割ということになります。

みなさんは、歯を磨く際に「さあ、これから歯磨きをするぞ!」と思って歯ブラシを持っていますか? 朝に歯を磨く場合、「起きて布団から出て」「服を着替えて」「朝食を取り」「洗面台の前に立ち」「歯ブラシに歯磨き粉をつけて」歯を磨いていますよね。これを毎日、ひとつひとつ意識して行っている人はいないと思います。

まさにこれが無意識の力です。上手に無意識の力を引き出すことができれば、こんなに工程が多い行動も、考えずに毎日続けることができるようになります。

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