渡邉光一郎・第一生命社長--株式会社化はゴールでなくスタート、海外でも欧米系生保との差別化は可能


 日本の保険ビジネスは、保障性分野のマーケット創造をしてきた歴史から、強いチャネル(営業網)によって世界に例を見ないビジネスモデルを創り上げてきた。第三分野の医療・介護分野でも、特約というような形を含めてマーケットを創造してきた。

これからのアジアにとって、貯蓄分野の普及がある程度の水準まで行ったとき、あるいは国民の所得が一定水準に達した場合、日本型のモデルが絶対に通用するはずです。

日本では、生活設計から始まって、ステップを踏んで生涯設計に進むという戦略的な推移があったわけですが、海外でも国ごとに、国民の理解を得ながら、生活設計、それから生涯設計につながる、というビジネスモデルを展開したいと考えています。

■国内の基盤整備が最初のステップ

--創業110周年に当たる12年までに持株会社形態の整備を進める計画と聞いていますが、海外は合弁の形かM&Aで進めるのでしょうか。すでに進出している欧米の会社と組んで、という可能性もありますか。

これは中長期的に、ステップ・バイ・ステップで行くべき話だと思っています。2012年を基盤整備の期間としてマイルストーンを置いた。それは何かと言うと、海外の成長戦略を実効性のあるものにするには、国内の中核事業が万全であることが最低限必要です。したがって、基本中の基本は、この中核事業を盤石となるようにしながらやっていくことです。

私は社内で、メインチャネルである営業職員の育成こそが競争力の原点であるという言い方をしている。営業職員チャネルの強化策はお客様との接点強化ということでもありますが、これは株式会社化に伴い図らずもできたと思っています。株式会社化に伴ういろいろなご連絡を、こうしたチャネルを通じて行ったところ、お客様満足度は過去最高値になったんです。トップライン(新規契約高)も好調になってきた。これはお客様接点の強化ができてきた、ということの実証だと思っています。

この基本をこれからもしっかり強化し、中核事業の競争力をベースにして、国内における成長性をしっかり担保していきます。

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