非学歴エリートは、幸せですか? 私自身の人生を歩んでいるから、幸せです

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幸せの前提は案外もろい

私も学生時代、「今の状態を維持できれば、実はよいのでは?」と、ふと思ったこともありますが、当時、コンビニなどのバイトで、日本人以外の方々が少しずつ増えていくのを見て、高度なスキルや知識を要しない仕事は、今後、日本人以外にリプレイスされるのでは?という恐怖を感じた経験があります。自分が今、思っている幸せの前提が、案外、もろい現実の上に成り立っているのでは……?と。

この経験は、その後、自分自身の差別化やブランド化を考えるひとつの材料となった出来事でした。

だからこそ、学生の皆さんには今、現在の現実だけを考えてほしくないのです。「今の自分の幸せを壊して新しい幸せ(と思うもの)をつかみにいく」とご質問者様は書かれていますが、今の幸せの土台が必然と変わるわけですから、現状を維持するためだけにも、ご自身が変わる努力が求められますし、前述のとおり、幸せか否かを判断する対象が必然と広がるわけですから、ここでもやはり前に進む力が求められます。

その意味では、「逆転」を狙うか否かは別としても、つねに自分自身と周りの環境や社会との関係を冷静に見つめ、進むべき方向性を考えることが求められます。

ストレスの少ない状態とは、つねに自分自身であること

では、幸せの定義の構成要素2つ目、「ストレスの少ない状態」とは何でしょうか? 一言で言うと冒頭に申し上げた「自分自身の人生を歩む=つねに自分自身である」ということです。

学生時代は個性やらをうたい、ユニークな格好や発言をしていた人が、社会に出た途端にダサくなるのをよく見かけますが、仕事だけでなく、人生において「自分自身でいる時間、偽りの自分でない時間を減らす」ためには、会社や社会の中で自分自身のポジションを自ら築き上げるしかありません。その努力をしないがゆえに、ストレスを抱えてまで周りに同化し、目立たないようにしようとするのです。

仕事を他人にやらされるのではなく、自分の判断においてする、あるいは好きなことを仕事にする、どっちがストレスフリーかは考えるまでもありません。

勤めていた会社の業績が悪くなり、わけもわからずリストラされるなど、周りの環境変化や他人の判断に応じて自分の人生も強制的に変わってしまうのか、それとも自分自身の選択において人生を切り開いていくのか、私は後者を選んだわけです。

学歴のせいで会社を選べない、キャリアのせいで転職できないに始まり、何かをする・しないという程度のレベルのものまで、自分の人生において自分自身に選択肢や権限がないことほど、ストレスがたまることはないと思います。

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