たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれ、好評を博している。
その岡本氏が、全メソッドを初公開した『世界最高の話し方 1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』は発売後、たちまち12万部を突破するベストセラーになっている。
コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「日本人がやりがちな『させていただきます』の多用と『言葉の過剰包装』の問題」について解説する。
今の日本は「敬意のインフレ」があふれている
4月、新年度が始まりました。入学や入社など人生の門出の時期ですが、4月がスタートというのは世界でも珍しく、海外では、ほとんどが1月もしくは9月が新学年の始まりです。なんでも、明治19年(1886年)に国の会計年度が「4月〜3月」になったのに合わせて、4月入学になったのだとか。
まさに、この19世紀後半に期を同じくして、今、日本を“席巻”している「ある言葉」が誕生しました。それは「させていただく」。
先日、ネット上で話題になっていた、「世の中『させていただく』だらけ 敬意のインフレをどう捉えるべきなのか」という記事で、法政大学の椎名美智教授が、興味深い解説をされていました。
椎名教授によると、「『させていただく』は本来、許可や恩恵をもらう『他者=あなた』を前提とした言葉で、『あなたの許可を得て、ありがたいことに~をいただく』ということ」だそうです。しかしそれが、「そうした文脈と離れて、最近は、相手や他者がいなくても使われるようになってきている」と指摘。
結果として、最近は「敬意のインフレーション」や「敬意のマスターベーション」が起こっていると分析しています。
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