日本人が多用「させていただきます」の重大問題 「言葉の過剰包装」あなたはOK?減らすコツは?

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【変化1】口癖を直す

1つめは、口癖となっている「思います」「させていただきます」は本当に、必要かどうかを考え、なるべく減らしてみるということ。

【変化2】ボディランゲージを大きくする

2つめは、「自分を小さく見せるボディランゲージ」ばかりになっていないか、観察してみることです。例えば、日本人がお得意のしぐさのひとつに「股間の上で手を重ね合わせる」というポーズがあります。

これは、じつは海外では「イチジクの葉のポーズ」と言われ、要注意の姿勢です。アダムとイブが大切な部分を葉で隠していたことに由来しており、大切な部分を隠し、防御している、つまり、人に心を開いていない、と取られるわけです。肩がすぼまり、前かがみになりやすく、あまり自信がない状態にも見えてしまうのです。

ですので、自信をもっとアピールしたいのであれば、手はおへそのあたりで組むか、両脇に垂らした状態か、もしくはジェスチャーを入れ、肩はなるべく広げるのが、グローバルのスタンダードです。

【変化3】「パワーポーズ」を試してみる

3つめは、大事なプレゼンの前などに、体を大きく見せる「パワーポーズ」を試してみる、ということです。

ハーバード大学のエイミー・カディ教授が唱えた学説ですが、スーパーマンのように手を大きく上げるなどのポーズなどを取ることで、ストレスホルモンが下がり、精神を安定させるホルモンが分泌されるというものです。

この学説には異論もありますが、縮こまりがちな日本人であれば、誰もいない場所で、体を大きく広げ、自分の可動域を拡張してみるのも悪くないでしょう。

小さな一歩で「自分の殻」は破ることができる

カディ教授曰(いわ)く、「Fake it, till you make it(本物のまねをしているうちに、本物になれる)」。つまり、「パワフルに振る舞うだけで、本当にパワフルになれる」ということ。

自信があるフリをすれば、自信は後からついてくる」というわけです。逆に言えば、「肩を落とす」「うつむく」といった自信のないしぐさばかり続けている限り、なかなか自信も湧いてこない、ともいえます。

ちょっと手を広げ、背を伸ばし、肩を張ってみる」。まずは、そんな小さな一歩からコミュニケーションのカタチを変えれば、「自分の殻」を破ることができるのです

ぜひ「世界標準の話し方&コミュニケーションのスキル」を身に付け、堂々とした話し方と自信を手に入れてくださいね。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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