大手ゼネコン鹿島「69歳社長」就任の意外な背景 後任社長の「本命候補」は創業家出身者だった

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鹿島の新社長に就く天野裕正副社長(右)。左は押味至一社長(撮影:尾形文繁)

スーパーゼネコンの一角である鹿島は3月9日、経営トップの交代を発表した。天野裕正副社長(69)が社長に昇格し、押味至一社長(72)は代表権のある会長に就く。6月25日の定時株主総会後の取締役会でそれぞれ就任する。同社の経営トップ交代は6年ぶりだ。

「中核事業である建築と土木の基盤を強化していく。社会の変化に応じて、企業価値を新たに創出することに挑戦していきたい」。同日に東京都内で行われた会見の席上、天野氏は緊張の面持ちでこのように語った。

鹿島の「王道」を歩んだ新社長

天野氏は1977年に鹿島に入社後、一貫して建築畑を歩んできた。数々の工事現場で所長を務めた後、中部支店長や東京建築支店長を歴任した。鹿島の工事高の8割弱を占める建築分野で、王道をたどってきたと言ってよい。

押味氏は天野氏を後任に指名した理由について、「従来から進めてきた中核事業(建設事業)の一層の強化、成長・変革に向けた経営基盤の整備と投資を力強く続けていく。これらを推進する旗手として、天野新社長に託す」と話す。

押味氏と天野氏は若手のころ、横浜支社で先輩・後輩の関係だった。押味氏が横浜支店長のときも、天野氏は支店次長で直属の部下だった。押味氏が2015年から社長を務めた際には、天野氏はグループの稼ぎ頭である東京建築支店長を約3年間任されていた。

押味氏は「目標に向けて計画を練り、リーダーシップを発揮する姿を見てきた。今後は会長という立場でバックアップしながら、二人三脚で経営を推進していきたい」と、天野氏への信頼感を率直に述べた。

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