成長期の子に必要な「骨を強くする」食習慣とは 代表格「カルシウム」の摂取だけでは不十分だ

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と、ここまで読んで、「幼児期に、そんな理想的な食事はできるわけがない!」と思った方も多いかもしれません。幼児の好き嫌いや食べムラは、相当に手ごわいです。じっとしていられず、「座って食べよう」と何度言っても拒否する、お菓子をくれないと泣きわめく、というのも幼児期の“あるある”です。「親にとっては毎日が試練」という悲痛な声も聞こえてきます。

正しい知識を持ってることが重要

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私自身、0歳児と4歳児を育てながら働く母親として、疲れ果てる日もあります。食事を100%手作りしていたら倒れてしまうし、お惣菜や外食に頼る気持ちもよくわかります。ただ、親御さんが正しい知識を持っていたら、どういう手段でも子どもに必要な栄養素を与えて、病気から守ってあげられるし、健康にしてあげられるのではないかと思うのです。

食事は薬のように即効性はないけれど、365日の積み重ねで、栄養状態を反映する骨や筋肉、血液(貧血)に差が出てきます。成長期は取り戻せません。今は「一生懸命に食事を作っているのに報われない」と思うこともあるかもしれませんが、10年後、20年後に、「あのとき、あきらめなくてよかった!」と思う瞬間は必ずきます。今しかない子どもの成長を支えていきましょう。

細川 モモ 予防医療コンサルタント、一般社団法人ラブテリ代表理事

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ほそかわ もも / Momo Hosokawa

両親のがん闘病を機に予防医療を志し、渡米後に最先端の栄養学に出合う。栄養アドバイザーの資格を取得したのち、2009年に医師・博士・管理栄養士など13種の専門家が所属する「ラブテリトーキョー&ニューヨーク」を発足。母子の健康向上を活動目的とし、食と母子の健康に関する共同研究を数多く手掛けている。近著に『成功する子は食べ物が9割』(主婦の友社)。

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