成長期の子に必要な「骨を強くする」食習慣とは 代表格「カルシウム」の摂取だけでは不十分だ
一方で、骨の材料になる栄養素は、食事でしか補充できません。骨密度を高めるために、毎日とらなければいけないカルシウムは、日本人はほぼすべての年代で不足しています。母乳やミルクを飲む乳児と、給食で牛乳の出る小学生を除き、幼児期、中学生以降から大人まで充足率は80%以下。乳製品、小魚、骨ごと食べる魚缶、桜えび、海藻、青菜、大豆製品などで、カルシウムは毎日とり入れることが必須です。
ただし、カルシウムだけでは不十分だ。ビタミンDが欠乏するとカルシウムの吸収率が低下するため、骨や歯が弱くなってしまいます。
ビタミンDは“サンシャインビタミン”とも呼ばれます。魚や卵を食べて、日光を浴びることで体内でつくられるため、母親の妊娠後期が冬だったり、ベジタリアンだったりすると、その子どもはビタミンDが欠乏しやすく、骨が弱く生まれる確率が高くなることがわかっています。それくらい、日光を浴びる量が少ないことは、ビタミンD欠乏に直結するのです。
ちなみに、外遊びを十分にしていても、UVクリームで紫外線予防を徹底していると、ビタミンD産生は期待できません。国立環境研究所のサイトで、必要な日光浴の時間と有害になる時間をチェックすることができます。
ビタミンDが豊富な食べ物
ビタミンD不足が心配という場合には、ビタミンDの豊富な魚を食べる、天日干しの干ししいたけを料理に使うなど、食べ物での摂取やビタミンDオイルなどの活用もおすすめです。
また、子どもの身長を伸ばしたいと思う親御さんは多いですが、骨の発育を促す「IGF-1」という成長因子は、食事でのたんぱく質が充足することでしっかり分泌されます。
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品の5大たんぱく質は、良質で栄養価が高く、子どもの成長を支える「鉄筋」になります。私も朝昼晩の食事で、5大たんぱく質の中から1つは必ず、子どもに食べさせています。
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