東大に続け「起業する京大生」にガチ期待する訳

山本康正、辻庸介、丹下大「起業向き人材の宝庫」

「エリート型」の東大に対し、「天才型」が多いと言われる京大。世界に羽ばたくベンチャー企業誕生に期待が高まります(写真:KAZE/PIXTA)
「サラリーマンとは知らないうちにリスクを他人に丸投げするハイリスクな生き方。リスクは自分自身でコントロールせよ」
ベンチャーを育てるエンジェル投資家としても活躍し『僕は君たちに武器を配りたい』『ミライの授業』などの著作でも知られる瀧本哲史氏は、若者たちにこう呼びかけた。瀧本氏は2019年8月、47歳の若さで亡くなったが、同氏が教鞭を執っていた京大で今年の1月、卒業生・在学生の起業を応援するエンジェルファンドが誕生した。ファンドの規模は1億5000万円。主に京大出身者(在学、中退、卒業)が起業した設立5年以内のベンチャーに投資する。
発起人は京大出身の2人の起業家と1人の投資家。2人の起業家はソフトウェア品質検証の草分け「SHIFT(シフト)」を創業した丹下大氏と、フィンテックベンチャーの雄、「Money Forward(マネーフォワード)」を創業した辻庸介氏。どちらも株式時価総額は2000億円を超えている。1人の投資家はアメリカに本拠を置くベンチャーキャピタリストであり京都大学大学院特任准教授でもある山本康正氏。
今なぜ、京大でエンジェルファンドなのか。瀧本氏の遺志を継ぐ3人に、『起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』を上梓した大西康之氏が狙いを聞いた。

京大でエンジェルファンドを始める意味

――なぜいま、京大でエンジェルファンドを始めるのですか。

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山本東大には在学生や卒業生で起業を志す人を支援する仕組みがたくさんあります。

京大にも非公式なベンチャーの集まりがあって、半年に1回ほど、後輩のベンチャー起業家と飲む機会はあるのですが、これをもっとうまく仕組み化できないか。情報のやり取りだけでなく、お金を出すところまでやれないか、と考えて、ファンドを立ち上げることになりました。

京都にも京大が100%出資するiCAP(京都大学イノベーションキャピタル)があるのですが、一定の実績がないと出資が受けられない。生まれたばかりのベンチャーをiCAPの投資が受けられるところまで持っていくためのエンジェルファンドが必要だろうと考えました。

大学側からも認定されました。新型コロナでの支援という意味もあります。

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