「日本の大企業はオワコン」と信じ込む人の盲点
尾原和啓「大躍進のラストチャンスが到来した」

「起業家精神」を取り戻せば、日本の大企業にとって「ゴールデン・タイム」が訪れると尾原氏は語る(撮影:干川修)
コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーを振り出しに、グーグル、楽天など13回の転職を繰り返した尾原氏は2000年からの1年半と2005年からの3年間、リクルートに籍を置いた「元リク」でもある。
そんな尾原氏に『起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』を上梓した大西康之氏が、「江副浩正」「リクルート」「起業」、そしてこれからの日本企業の行く末について話を聞いた(こちらから、『起業の天才!』の序章「ふたりの天才」を試し読みできます)。
リクルートは「自ら機会を作る人」だらけの会社だった
――13回の転職の中でリクルートだけ2回、行かれています。最初にリクルートに転職したきっかけはなんだったのですか。
マッキンゼーを辞めた後、NTTドコモと個人契約して「iモード」の開発に携わりました。iモード・チームには『起業の天才!』に出てくるリクルート出身の松永真理さんがいて、夏野剛さんも真理さんの下でインターンとしてリクルートでバイトしていたことがあるんです。そんなこんなでリクルートとは縁がありました。
元々、僕は「エンパワーメント教」なので、「人生の選択肢を増やす」というリクルートの企業カルチャーが大好きでした。その後も「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする」というグーグルや、インターネットの力で地域の店舗を全国区にする楽天など、エンパワーメント系を渡り歩いてきました。
――実際に働いてみて、リクルートとはどんな会社でしたか。
僕が入社したのはリクルート事件の後でしたが、マネジャーはたくさんの人が机の上に「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」(創業者・江副浩正が作ったリクルートの社訓)のプレートを置いていました。なんだかんだ言って、愛されてたんですよ。
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