リクルート事件「江副浩正」を再評価すべき理由 日本で「グーグルとアマゾン」を作ろうとした男

40年前に「マスメディアの凋落」を予見した
日本のマスメディアが構造改革の波に洗われている。
マス広告の雄、電通グループは東京都港区の本社ビルを売却する検討に入り、毎日新聞は節税目的で資本金を中小企業並みの1億円に減資する。朝日新聞は赤字転落の責任を取って4月に社長が交代する。
テレビも厳しい。2020年9月中間期決算では、日本テレビHDが赤字に陥った。フジ・メディアHD、テレビ朝日HD、TBSHDも減収減益だった。
コロナ禍による消費冷え込みを受けた広告収入の落ち込みが直接の原因だが、新聞、テレビの収益はコロナ以前から長期低落を続けている。ネットに広告を奪われているからだ。
このようなマスメディアの凋落を40年近く前に予見していた男がいる。リクルート創業者の江副浩正だ。
江副はグーグルよりはるかに早く、商業メディアの収益源である「マス広告」の非効率性を見抜き、情報が欲しい消費者と情報を伝えたい企業をマッチングさせる仕組みを作った。インターネットがない時代にそれをやってのけた江副は「起業の天才」だった。
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