「説明が伝わらない人」に共通する話し方の癖 聞き手に伝わる説明ができる3つのステップ

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「DX」とは、「デジタル・トランスフォーメーション」の略称で、進化したデジタル技術で人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変革させるという考え方です。なお、英語圏では、〝Trans〞を〝X〞と略すのが一般的なので、DXと表記します。

用語の定義を説明する際に気をつけたいのが、できるだけ専門的な単語を用いず、平易な単語で説明することです。専門用語の説明の中に専門用語が入ってしまうと、聞き手を混乱させかねません。ですので、このステップで用語の定義を説明する際には、「ビッグデータ」のような専門用語をできるだけ使わないようにすることも大切です。

なぜそれが必要なのかを簡潔に伝える

ステップ2

このステップでは、用語そのものの意義(理由や目的)や周辺知識を説明します。名詞の場合は「○○を作る」や「○○を身につける」として、「なぜ、 ○○が必要なのか?」を説明します。ステップ1の「定義」は、どうしても 抽象的になりやすいためです。先の「DX」を例に説明しましょう。

(ステップ1)「DX」とは、デジタル・トランスフォーメーションの略称で、デジタル技術の浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変革させるという考え方です。
(ステップ2)DXを推し進める理由として、デジタル市場の拡大に伴い 蓄積している膨大なデータの未活用、さらにテクノロジーの急発展に伴う IT人材の不足などが挙げられます。

ポイントは、このステップにおける説明は、一言二言程度で済ませることです。説明できる時間にもよりますが、説明をコンパクトにしたい場合や、時間がタイトな場合にはカットしてしまってもOKです。前述した「DX」では、次のような説明になります。

DXを進める目的は、これまでの価値観や枠組みを根底から見直し、そこに革新をもたらすことです。

ステップ3

このステップでは、聞き手にその用語をしっかり理解してもらうために、具体的な情報を示します。先の「DX」を例に説明しましょう。

(ステップ1)「DX」とは、デジタル・トランスフォーメーションの略称で、デジタル技術の浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変革させるという考え方です。
(ステップ2)DXを推し進める理由として、デジタル市場の拡大に伴い蓄積している膨大なデータの未活用、さらにテクノロジーの急発展に伴うIT人材の不足などが挙げられます。
(ステップ3) 例えば、日本交通は、過去の乗車履歴に加え、現在開催しているイベントの情報や気象情報、鉄道の遅延情報などのデータを人工知能が分析し、需要が多い場所を予測する「AIタクシー(R)」を導入したことで、タクシーの稼働率が大幅に高まりました。

このステップのポイントは、1つの具体例や事例を詳細に説明するよりも、複数の具体例や事例を列挙することです。1つの具体例や事例を詳細に説明すると、聞き手にとってはそちらのほうに理解の意識が向かってしまうためです。

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