「説明が伝わらない人」に共通する話し方の癖 聞き手に伝わる説明ができる3つのステップ
「簡潔に、短く話す」だけでは不十分
「専門用語や横文字ばかりで、話の内容がよくわからないのですが……」
クライアント先の担当者に新規サービスの提案をした直後に出てきた第一声がこの言葉でした。私は、予備校講師としてその業界に10年以上いたこともあり、説明スキルにはそれなりに自信がありました。「できるだけ簡潔に、短く話そう」、そう思って提案の内容を説明していたのですが、それが逆に説明のわかりにくさを引き起こしていたのです。
聞き手が知らない専門用語や業界用語を使って説明する際は、聞き手が理解するのに最低限の情報量が必要で、それを満たさないと、短く話しても「わからない」で終わってしまうことに気づいたのです。単に短く話すだけでは、逆にわかりにくい説明になってしまうのです。
また、その担当者に専門性の高さをアピールしたいというエゴも働き、横文字を多用して説明してしまっていたのです。例えば、「DX」という用語を以下のように説明していました。
もちろん、DXに知見のある方にはこのような説明で十分伝わるかと思います。ただ、DXに馴染みのない人にこのような説明をした場合、「ビッグデータ」という用語、場合によっては「ビジネスモデル」や「イノベーション」という用語の意味そのものがあやふやで、DXという用語の理解が追いつかない可能性があります。 聞き手に伝わらない話は、しなかったに等しいのです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら