行列できない時代の「ヒット商品」の生み出し方 なぜ人々は並ぶのか、どうやって売れるのか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ここまで述べたように、新型コロナ感染拡大下では、店舗に大行列を形成し、それが報道されることによる宣伝手法を用いることが難しい。そのため、人々が混雑しないポイントで撮影し、SNS等で拡散させるような手法が増加してきた。

当初これらの多くが人の少ない夜間に最も良い写真が撮影できるようなシチュエーションだったが、現在は夜間の外出の自粛などさらに厳しい状況であり、この方法も難しくなっている。

外出自粛でSNS拡散も難しくなる

人々が外出しなくなることは、同時に外で写真を撮影する機会も減り、SNSでの拡散はさらに難しくなるというスパイラルに陥ってしまう。

Clubhouseなど音声のみのSNSが急速に広まっていることから、このような形にフィットした宣伝手法の開発も必要である。また、これまでの延長線上の宣伝という視点では、自宅で撮影して拡散できるような何かを提供するなど、将来的な状況の改善を踏まえつつも、不要不急の外出を控えた中でどうやって宣伝するのか検討していく必要があるだろう。

中村 仁 跡見学園女子大学観光コミュニティ学部准教授

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

なかむら じん / Jin Nakamura

宇都宮大学卒業、京都大学大学院法学研究科修了。東京工業大学より論文による博士(学術)を取得。東京大学大学院情報学環特任講師などを経て、2019年から現職。東京大学大学院学際情報学府客員准教授などを兼務。専門は観光メディア論、社会情報学。著書に『クリエイティブ産業論 ファッション・コンテンツ産業の日本型モデル』(慈学社)などがある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事