グーグルも重視する職場の「心理的安全性」とは

「解決策は」と聞く上司に決定的に欠けた視点

経営者やリーダーのなかには「答えがすべてそろっていないなら問題を持ってくるな」という態度の人も。チームメンバーの創造力を最大限に引き出すにはどうしたらよいか(写真:Jiangsihui/PIXTA)
たとえ新型コロナによる緊急事態下であっても、職場ではつねに「問題解決」や「アイデア」「新たな取り組み」が求められる。そんなとき、チームメンバーの創造力を最大限に引き出すにはどうしたらいいだろうか。優れたアイデアをたくさん生み出す組織の特性を明かした『Unlocking Creativity――チームの創造力を解き放つ最強の戦略』から一部を抜粋・編集してお届けする。

数年前、グーグルは成果の低いチームと優れた成果をあげるスターチームの調査に着手した。部分の単なる総和ではなく、それ以上の成果をあげるチーム作りはできないか、と考えたのである。

この人員分析プロジェクトの担当者たちはまず、社内180のチームに関するデータを集めた。そのうち115はエンジニアリング、65は営業のチームだった。社員調査の結果を精査し、社員との面談も何百回と実施した。

グーグルの社内調査でわかったこと

その結果何がわかったか。担当者は次のように説明する。

『Unlocking Creativity――チームの創造力を解き放つ最強の戦略』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

「完璧なチーム作りは、アルゴリズムによるところが大きいと思っていました。グーグルはアルゴリズムが大好きですから。スター社員を適切な数だけ見つけて彼らでチームを組ませればあら不思議、ドリームチームのできあがり!となるとばかり思っていました。

ところが、現実はまったく違うと明らかになりました。調査の結果、成果に真に影響を与えるのは、チームに誰がいるかではなく、チームメンバーがどのように協力し合うかであることがわかりました」

スター選手だけを集めても、優れたチームになるとは限らない、というのである。

もちろん、グーグルは群を抜いて聡明な人材を雇うことに力を入れてきた。つまり、高等教育機関の上位校でのリクルート活動を積極的に行ってきたということだ。

ところが自身の調査の結果、グーグルの優秀なチームの特性は個々の才能ではないとされた。では、いちばん重要なのは何か?

人員分析チームは、最高のパフォーマンスを発揮できるチームに見受けられる要素を5つ特定した(Google Partners, ”Google’s Five Keys to a Successful Team” )。そのなかでもとりわけ重要なのが、心理的安全性の状態だという。

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