「43年後のアイ・ラヴ・ユー」は壮大な純愛物語だ シェイクスピアの名場面織り交ぜ壮大な愛描く

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ダーン演じる主人公のクロードは妻を亡くし、ロサンゼルス郊外に独りで住む元演劇評論家。近所に住む親友シェーンと老後を謳歌していた。ある日、ふとしたことから目にしたニュースで、人気舞台女優のリリィがアルツハイマーを患い施設に入ったことを知る。実はクロードとリリィはかつてお互いに愛情を抱きながらも、やむをえぬ事情から、2人の恋路は実ることなく、離ればなれになってしまったという過去があったのだ。

43年前、2人の恋路は実ることなく離ればなれに © 2019 CREATE ENTERTAINMENT, LAZONA, KAMEL FILMS, TORNADO FILMS AIE, FCOMME FILM . All rights reserved.

あれから40年以上の年月が過ぎ、もう一度リリィに会いたいと願ったクロードは、なんとアルツハイマー患者のふりをして、リリィと同じ施設に入居するという作戦を思いつく。

親友のシェーンの協力のもと、ついにリリィと念願の再会を果たしたクロード。だがリリィの記憶からクロードは完全に消し去られていた。そんなリリィに、クロードは毎日のように2人の思い出を優しく語りかける。記憶を失っていても、クロードの純粋な思いにどこか懐かしく特別な気持ちを感じるリリィ。クロードの人生最大のうそは、やがて2人にある奇跡を起こす――。

脚本家のアイデアに「鳥肌が立つほど感動」

本作のメガホンをとったマーティン・ロセテはスペイン・マドリード生まれの新鋭。2002年から短編映画を撮り始め、2011年に4作目となる短編映画『Voice Over(原題)』が高い評価を受けた。2016年には初めての長編映画『カネと詐欺師と男と女』を手掛け、全米の映画祭を中心に16の賞を獲得。続く本作が2本目の長編作品となる。

そんなロセテ監督は、脚本家のラファ・ルッソから本作のアイデアを聞いたときのことを「鳥肌が立つほどに感動した」と振り返り、このアイデアに特別なものを感じたという。

主人公のクロードを演じたダーンも、アメリカの『バラエティ』誌のインタビューに「今までスクリーンに映し出されたラブストーリーの中でも、間違いなくユニークな作品であることは疑いの余地もなかった」と語っている。さらにリリィを演じたカロリーヌ・シロルも「これは他に類を見ない愛の物語」と語る。これほどまでに本作の脚本が多くの人たちを魅了した。

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