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何となく不調な人は「伸び」の重要性を知らない 長時間のデスクワークで陥る不調のスパイラル

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  • 小林 弘幸 順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター
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ところが、現代人の多くはそれがアンバランスになっています。長時間のデスクワークや、肩から提げた重たいカバン、ヒールによるひょこひょこ歩きなどによって、体の前面の筋肉は縮みっぱなしであるのに対し、背中や首の筋肉は無理やり引っ張られたような状態が長時間続いています。

「伸びる」「縮む」のバランスが損なわれた「バネ」は、徐々にさびていきます。そして、日常のあらゆるシーンに悪影響が出てきます。

  • ・少し動いただけで疲れる
  • ・片足立ちで靴下を履こうとするとよろめく
  • ・ソファでくつろいだ後でさえ、動くのがだるい
  • ・パッと振り向くと首が痛い
  • ・高いところにある物が取りにくい
  •  

筋肉というバネがさびつくことで、肉体を思うように動かせなくなったり、エネルギーを産生しにくくなったりするのです。

「伸ばさない」と、肩甲骨がズレて体が歪む

体を伸ばさないことで、肩甲骨の位置がズレる恐れもあります。肩甲骨というのは、背中側にある逆三角形をした大きな骨で、肩関節の土台にあたる部分です。首や肩、腕、腰など、多くの筋肉とつながっており、日常生活のさまざまな動作をサポートしています。どのような動きに貢献しているのか、主な例を挙げてみましょう。

  • ・足元に手を伸ばして物を拾う
  • ・物を持ち上げるときに肩をすくめる
  • ・自分のほうに物を引き寄せる(タンスの引き出しを手前に引くなど)
  •  

肩甲骨は本来、ほぼ左右対称に位置していますが、たとえば、猫背が習慣化している場合は、肩が内巻きになっていることで肩甲骨が左右に開いていきます。

また、体の使い方によって上下の位置がズレることもあります。すると、それに付随しているさまざまな筋肉にひずみが生じていき、例に挙げたような動きがスムーズに行えなくなります。

さらに、ズレた肩甲骨が固定化することで、姿勢が歪みます。その結果、筋肉の使い方がより一層アンバランスになり、体が本来持っている機能がどんどん損なわれていくという不調のスパイラルに陥ってしまうのです。

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