家庭円満には、姑の言い分を想像する力が必要
試しに姑さんの言い分を想像してみましょう。この人は、関西の人です。
「切迫流産で嫁が入院した時はね、こんな近くにいる私に一言の相談もなしに、あちらのお母さんが乗り込んできて世話を始めたんよ。あちらのご両親と嫁が、私に借りを作りたくないと考えたのとちがいます?
私はないがしろにされたようで、そして気を使ったのとで、どのタイミングで出たらよいか判らなかったの。引きすぎた?」
「嫁に嫌われている私の見舞いで切迫がひどくなっても困ります。無事出産するまでは見舞いも控えたのよ。無事出産したから、堂々と見舞いました。いつも孫に会いに行っても嫁はいい顔をしいひんから、堂々と行けるのは、こんな機会だけですから。ずかずかと入ってきたって?それって、どんな歩き方のこと?
普通1か月程経ったら催促しなくとも、孫を夫側の両親にも見せに来るものでしょう?あちらのご両親は思うままに孫が見られて、私たちは見に行くのも両方に遠慮して、ほんまに大変やねん。だから、意地悪されて孫を見せてもらえないとそのときは思いました。
息子が孫を実家で預かると言って連れて帰ったことも身勝手だって?拉致犯扱いやね。正月で息子も一緒やから、たまには私たちに懐いていない孫を預かっても、大丈夫だと思ったの。これくらいで、傍若無人?
以前嫁が入院の時は、引きすぎて誤解が生じたようなので、それも考えました。今度は出すぎって言われるかな?嫁と付き合うの、むずかしいわ~。」
親のカネと愛情は、夫婦を別れさせるために使わない
貴女のご両親は、確かによくやっておられると思います。ありがたいご存在ですね。ただ、貴女のご両親が現在持っておられる財力と体力と孫への愛情は、孫の全人生で父親の存在に代われるほどのものでしょうか。
「自分の財力は、娘夫婦が円満にやっていけることに使う。別れさせるためには使わない」と言った親を、何人も知っています。こういう人たちは、“出すぎず、引きすぎず”の絶妙なラインの範囲がとても広く、先方の家族の悪口を娘、息子にも一切言わないことで、共通しています。
私の母・ミセス九条も、私の姉たちに(注:ミセス・パンプキンは、大家族の末娘)、婚家の悪口を一切、母の前で話させない人でした。
ミセス九条は常日頃、娘が嫁ぎ先の悪口を言うことは、“針が棒になり、甘えが出て、先方を何でも悪い視線でみるようになり、姉たち自身にとって良くない”と言っていました。
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