デジカメが5期連続赤字、オリンパスの苦悩 笹宏行社長に再建策を聞く

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前期は収支均衡を目指したが、特に「Pen」の低価格モデルの販売が想定から下回ってしまった。また、「EM10」については製造の遅れがあって発売時期が後ろ倒しになるなど、計画通りに出荷できなかった。結果として赤字となったが、構造改革をしなければもっとその幅は膨らんでいたはずだ。改革の方向性は正しく、市場環境が想定より厳しくなっているなかでの結果ととらえている。

今期のデジカメ事業は、BtoB(業務用)分野への先行投資をのぞけば収支均衡に持って行く計画だ。今後、ミラーレスを中心としたデジカメ事業がかつてのように安定的に高い収益を上げられるとは考えておらず、危機感は持っている。そこで、映像技術を生かせる新しいビジネスを育成していくために投資をしていく。

デジカメは映像技術の牽引役

―BtoB分野とは、具体的にはどのようなものを考えているのか。

ささ・ひろゆき●1955年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修了。1982年オリンパス光学(現・オリンパス)入社。オリンパスメディカルシステムズ取締役などを経て、2012年4月に社長に就任(撮影:梅谷秀司)

これからいろいろな可能性を探っていく段階だ。たとえば今も手掛けている車載カメラ用レンズはさらに拡大する。東京オリンピックに向けて解像度や明るさの要求がさらに高まる監視カメラ用途にもチャンスがあるだろう。

オリンパスは映像やレンズの技術を持ち、工業用顕微鏡など産業向けの事業もやっていて販路はある。BtoCと違って、BtoBは技術者がセールス的な役割も担うが、そうしたノウハウも持っている。

―デジカメ事業から撤退する可能性はないのか。

単純に利益が出ないから辞めるということはない。多少の損を出していても技術的な貢献があれば、大きな価値がある。いかにその損失を減らすかが大事だ。

デジカメは会社の映像技術の牽引役を担い、ほかの事業にいい影響を及ぼす技術開発を担うことを期待している。ただ、早く赤字が出ない体質にしなければならない。

――2012年に提携したソニーとのカメラ事業での進展はあるのか?

ソニーへのレンズ鏡筒の供給といった従来の提携関係を強化しているが、それ以上の進展は今のところない。

島 大輔 『会社四季報プロ500』編集長

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しま だいすけ / Daisuke Shima

慶応義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程修了。総合電機メーカー、生活実用系出版社に勤務後、2006年に東洋経済新報社に入社。書籍編集部、『週刊東洋経済』編集部、会社四季報オンライン編集部を経て2017年10月から『会社四季報』編集部に所属。2021年4月より『会社四季報プロ500』編集長。

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